第24話  引きこもり...友達と朝ごはん

 先程まで春香の家にいたのだが、用が済んだので

唯華と自分の家に帰ってきた。


俺は台所の冷蔵庫を漁っていた

「唯華ー朝ごはん何にする?」

後ろにいた唯華が答えた

「じゃあ、私が朝ごはん作るよ!」

俺は後ろを振り向いた

「唯華って料理出来るのか?」と少しからかうように言った。

唯華は頬をふくらませていた

「料理ぐらい出来るよ!」

少し不機嫌そうにしていたので俺は謝っておいた

「それで、何を作るんだ?」

先程とは位置が変わり唯華が冷蔵庫の中を見ていた

「そうだねーやっぱり朝ごはんっぽくしたいよね」

「そうだな!」

唯華は考えるように人差し指を顎に当てていた

「まぁ無難に卵焼きとか鮭で良いかな?」

「おお、俺は何すれば良い?」

唯華は横に首を振った

「何もしなくて良いよ!琢磨はゆっくりしてて、今日は泊めてもらったし」

「じゃあよろしく頼むな!」


少しすると机の上に料理が並んで行った

「おお!美味しそうだな!」

唯華は少し照れた顔をしていた

「琢磨の口に合えば良いんだけど...」

「「いただきます」」

俺が料理を食べるのを唯華は心配そうに見ていた

「うん!すごく美味しいぞ!」

料理は全て、良い味加減でとても美味しかった

唯華は安堵したような表情になった

「それならよかった!」

そして、すぐに料理を食べ終わった

「ご馳走様でした」

唯華が笑顔でこちらを向いた

「お粗末さまでした」


そして俺たちは片付けを終えた。

二人でソファーに座りながらテレビを見ている

「そういえば明日って遊園地だな...」

俺はこの事をふと思い出し口に出した

遊園地に行くのなんていつぶりだろう...と思えるほどに久しぶりだった

「そうだね!」唯華は笑顔で答えてくれた

唯華は俺の顔を覗き込むようにしていた

「琢磨の両親って今日も帰って来ないの?」


俺の両親は父は海外出張で母はたまに帰っては来るものの帰りが遅いか会社での寝泊りが多い

息子が居るのに両親二人ともあんまり帰って来ないってどういう事だよ...まぁ高校生だから良いけど...

だが、俺の母親は俺が引きこもっている時は仕事が忙しいのに早く帰って来てくれていた...


「まぁ、これに関しては感謝だな...」

俺は唯華に聞こえないぐらいの声で呟いた


そして、先程の唯華の質問に答えた

「ああ、そうだな!恐らく今日も帰って来ないな」

すると、唯華は少し照れた様な表情をして顔を赤くしていた。

「た...琢磨が良ければなんだけど...」

「ん?」

「今日も泊めてくれない?」

「え?なんで今日も...」

すると唯華はあたふたし始めた

「えーと...琢磨の家は居心地が良いし...明日は遊園地だから、一緒に家を出た方が...」

なんか俺には苦し紛れの言い訳にしか聞こえなかった。

だが、何気に昨日は楽しかった。

「ああ、今日も泊まって良いぞ...」

すると先程の慌てようはなくなり嬉しそうに笑顔で目を輝かせていた。

「やったー!琢磨ありがと!」


そして、唯華をもう1日泊めることになった...




























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