第18話 引きこもりとファミレス

今日はテスト2日前だった...

放課後になり俺は1人で帰ろうとすると

「琢磨くーん!」と俺の名前を呼ぶ声が聞こえた。

声のした方を向くと、桜花おうかがたっていた

「どうしたんだ?」と返事をした

「今日!私とテスト勉強しない?」

桜花からテスト勉強に誘われた。

しかも、今日は唯華が用事で教えて貰うのが無理らしく困っていた

「ああ、今日は唯華がいなくて困ってたんだ是非よろしく頼む」

そして、俺と桜花はファミレスで勉強をする事になった。


ファミレス店内


桜花はメニューを見ていた

「琢磨くん何頼む?」

「ドリンクバーとかでいいんじゃないか?」

桜花は少し間をとって

「じゃあ、ドリンクバーとポテトでいいかな?」と提案してきた。

「ああ、それで良いよ」

俺達は注文を済ませた


今、桜花に勉強を教えて貰っているのだが案外桜花も教えるのがとても上手くわかりやすい

勉強をしていると注文したポテトが机に置かれた

桜花はポテトに手を伸ばして美味しそうに食べていた。

「うん!すっごく美味しいよ!琢磨くんは食べないの?」

俺はあまりお腹が空いていなかったので遠慮した

すると、桜花が笑顔で俺の口元にポテトを差し出してきた

「ほら!美味しいから!」

俺はここで断るわけにも行かず桜花が差し出しているポテトを食べた

「うん...美味しいな」

桜花は自慢気に「そうでしょー!」と答えた

この、桜花の反応がおかしくて俺は笑ってしまった

「はは、なんで桜ノ宮さんがそんなに自慢気なんだよ」

桜花は少し嬉しそうな...驚いた顔になっていた

「琢磨くんの笑った顔初めてみた!!」

俺は少し困惑して

「俺ってそんなに笑ってなかったのか...でも、俺の笑った顔ぐらいでそんなに喜ばなくても...」

「だって、春香とか唯華ちゃんは琢磨くんの笑った顔見てるのに私だけ見てなかったからさ!」

そういえば、昨日図書館で話してたな...

桜花は突然頬をふくらませた

「ど...どうしたんだ?」

「さっき私の事、苗字で言ったよね?」

「う...うん言ったけど...」

苗字で呼ぶのダメだったのかな?

「なんで!春香とか唯華ちゃんは名前なのに私だけ苗字なのー?」と言っていた。

「私の事も桜花って名前で読んでよ!」と桜花が俺に迫ってきた。

桜花は前の席に座っていて机から身を乗り出していた

「わ...わかったから!名前でちゃんと呼ぶからちゃんと椅子に座ってくれ

桜花はとても嬉しそうに両手を高くあげて

「やったー!琢磨くんが名前で呼んでくれたー!」

「そんなに喜ばなくても...」

すると、桜花は目を輝かせてまた、机から身を乗り出して顔がとても近くなった。

「だって!やっと琢磨くんと少し仲良くなれた気がするから!」

俺は顔が近く恥ずかしくなり桜花の肩を掴んで席に押し戻した。

「わかったから!桜花はもうちょっと落ち着て...」

「やったー!また名前で呼んでくれた!」

その後はこの繰り返しだった

そして、すごく勉強もはかどった。


「今日はありがとな桜花!」

桜花は少し顔が赤くなっていた

「えへへー大したことないよ!」

俺は桜花に小さく手を振り「じゃ、また明日」

そして、桜花も手を振り返した

「うん!また明日ね!」


そして、家に帰ってからも春香に滅茶苦茶勉強させられた...


























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