第4話 卒業記念パーテ-で

 卒業式の後は、まだ受験が残っている者や色々な手続きがあってなかなか時間が取れないものもいたが、15日を過ぎると新学期の準備も始まる。 新しい学校の説明会に行ったり、浪人生は予備校の試験を受験したりと時間を過ごすので、その前の期日に設定。クラスでのパーティーと行ってもどこかホテルの会場を借りての大がかりなものでなく、女子が料理を作ったり食事を持ち寄ったり、誰かの家で開く誕生日会の大袈裟な感じ。

 覚えのあるものは、ギターを持ってきたりかくし芸の衣装や道具も持参してくる。まだ20歳前で今日のパーティは担任も知っているので、表立ってお酒を飲む人はいないが、今はノンアルコールビールが隆盛の時代、外見ではビールと判断がつかないので、密かに持ち込んで飲んでいる輩もいるのだろう。各自何かお披露目をするスタイルでパーティは進行。ギターで得意の唄を披露したり、シルクハットさながら手品を披露する。先生の物まねを披露したり、まあ最後まで賑やかだ。それぞれ新しい道に進み、同じメンバーで集うことはないのだろうがそういう悲壮感はない。

 その時に新元号の話になって平成の次はという話になった、私は英子だから英の字がつけばいいだとか、二刀流の大谷から翔平だとか、まあご自由な発想に驚きつつ、自分の番が来て次は令和だと宣言してしまった。特に女子からその理由を追及された。 最後に真ちゃんが志村けんのバカ殿で登場、皆で東村山音頭を歌いつつプレゼント交換を終えて解散となった。

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