第5話 元号が令和に決まって

 4月1日、この日はエイプリールフールでありながら普通に始まった。官房長官の新元号の発表があって、私の名前と同じ令和が新元号に制定された。私のLINEは大炎上、特に卒業パーティ参加者の追撃がすさまじい。中には単純に名前と同じ綴りを喜ぶ友もいるのだが、多くは令和の陰謀説。

 どうやって捻じ込んだのか聞くものや、親がどれくらい貢いだのかまあ、様々である。同じ名前の偶然にTV局の報道陣もいくつかの取材もあったが、今は受験生ということですべて辞退。そのフィーバーぶりは令和に入って黄金週間を終えたあたりから落ち着いてきた。そのころからは私をれいわと呼ぶ人間が多数になっていた。

 予備校生活は順調に進む、ただある程度の運動と事故や事件には関わらないように慎重に、自動車の免許も取得したかったのだが受験もあってとりあえず断念した。

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