第3話


 今日はお仕事よ。さあ起きて。起きてきた貴方は顔色が悪かったわ。朝ご飯食べて行きましょう。今日はパンね。パンを食べた貴方は、ゆっくりとスーツに着替え家を出た。いってらっしゃい。私もすぐに向かうわね。


 職場に着くと貴方は何人かと話していたわ。彼女がどうたら言ってるわ。私のこと? 慰め会って何かしら。


 お昼休み。お昼ご飯を食べに行く貴方。今日は一人じゃないのね。本当は一緒に行きたいけれど、お友達を大切にする貴方も好きよ。


 十八時。今日は残業。貴方も残って仕事をしていたわ。一緒に帰りたいけれど、お友達とご飯を食べに行くのね。じゃあ今日は一人で食べて、帰りを待っているわ。


 二十三時。貴方が帰ってきたわ。おかえりなさい。飲みすぎちゃったのね、雑炊でも作るわ。ちょっと待っててね。


 二十三時十五分。貴方に雑炊を持って行ったわ。部屋から出てきた貴方「えっと、井原さん? どうしてここに?」そんな他人行儀な呼び方やめてほしいわ。そう伝えると、少し困った顔をした貴方。すぐに私は貴方から貰った左手の指輪を見せたわ。見る見るうちに顔色が変わっていく貴方。どうしたの? 急に貴方は何かを思い出したように私に「それは自分で買ったものですか?」なんて聞くの。何を言っているのかしら。貴方がくれたものなのに。そう答える前に貴方は私の肩を掴んで押し「帰ってください」と扉を閉められてしまったわ。


 二十四時。貴方はもう寝るのね。おやすみ。




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