第2話 転校生

 今日出会ったあの子は、どこのクラスになったのだろうか?。


 魅輪絵美みわえみという名前の同じ学年であり、転校生だという。


 職員室へと送った後のホームルーム前の時間にあの魅力的だった笑顔を思い出す。


 というより、目が離せなかった。


 なんで目が離せなかったのだろうかと、頭で考えても理解はできずに先生が来て、ホームルームを始める。


 すると、先生は「転校生を紹介する」とはっきり言って、俺の耳にも届く。


 先生の合図で、転校生が自分のクラスに入ってくる。


 この時は、確信していたんだ。


 あの女の子だと。


 なぜか知らないが高鳴る鼓動に疑問に思いながらも、入ってくる人を見る。


 だが、そんな偶然はありえないのであった。


「失礼します!」


 そこで勢いよく現れ挨拶した人物は違う女子だった。


 先生が説明するには、どうやら転校生は二人いてもう一人は違う2年のクラスだという。


 まぁこっちはこっちで、眼鏡をかけていて髪は三つ編み、緊張しているのか挨拶ぐらいで勢いよく深々とお辞儀をしている。


 魅輪さんのような落ち着いた様子を見せていた転校生とは違い、真面目でドジな様子が目立つ。


 ドジな様子って?と疑問に思うかもしれないが、今まさに自己紹介が始まる前に教卓の前に行くほんの僅かな距離であるにもかかわらずたどり着く前に転ぶ。


面世白おもせしろといいます!

 よろしくお願いします!っつ!いっ!……」


 あまつさえ名前を黒板に書いてからまた勢いよくお辞儀し、教卓に頭を叩きつける。


 眼鏡の度はあっているのか?と疑いたくなるほどであり、ドジっ子であるのが生徒全員が把握した。


 そして、名前から語呂合わせでこの目立つドジっ子女子のあだ名が決まってしまった。


 俺の隣の席に来ることは予想できるわけもなかったが、ホームルームが終わりを告げ、授業は始まる。


 その次の日には、面世おもせさんは面白い人、可愛いと人気者になりました。


 めでたしめでたし。


 とは後々、

   ならなくなることを俺は知らない。





















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