第41話:特訓!ヘビと女体の不思議な関係


2日目の日が暮れた頃、ムツキさんは眠そうに起きてきた。


二人と一匹で夕飯を食べてから特訓が始まった。


ムツキさんはどうやら夜型のようで、白ヘビのシロちゃんも昼間の日光と暑いのが苦手らしい。


今日の昼間、僕は一人で起きてこの辺の地形の探索やら、日課の剣術の稽古をこなしていた。


向かい合って対峙する僕とムツキさんを月明かりが照らす。


「これから教えるのは素手の体術です。剣は使いません。」


「はいっ!」


・・・


・・・


「ええっ????」


一度大きく返事をしてしまったけど、びっくりして聞き返す。


「剣は使わないって・・・??」


「まずは、シロちゃんたちが襲いかかってくるので、それを素手で捕まえてくださーい。」


「ヘビさんたち、カモーーーーーン!」


ムツキさんの掛け声と共に、川から数十匹はいるだろうか!


大量の白ヘビが現れて、僕を取り囲んだ。


舌をチロチロさせながら、首をあげてユラユラと揺れている。


「ま・・・さ・・・か・・・!!!」


「ここには99匹の白ヘビさんがいまーす。白ヘビさん達は、これから全力でシト君に飛びかかります。噛まれないように、全部捕まえてくださーい。捕まったヘビさん達は、横で大人しく寝ててくださーい。」


「ええっ!!!!ちょっ、ちょっと待っ・・・」


ムツキさんは全く聞く耳を持たない。


「よーい!スタート!!!」


ムツキさんの掛け声と共に、白ヘビたちが順番に僕に飛びかかってくる。


正面から飛びかかる1匹を片手で捕まえる。


横から来た1匹を捕まえる。


パクっ


「イタっ!!!」


1匹の白ヘビが僕の足首に噛み付いた。


足の一匹に気を取られていると、ここぞとばかりに僕の身体中に白ヘビたちが飛びかかってきた。


「いた!いたっ!いたーーー!」


あっという間に僕の体にヘビたちが巻きつき、立派なヘビボールが完成した。


「シト君・・・、0点・・・」


モゴモゴ


「ずいまぜん・・・」


ヘビたちが絡み合う隙間から口だけを出して返事をした。



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



「すごいっ!!!!」


ムツキさんが目の前で見本を見せてくれている。


腕と手がまるでヘビの動きのように、クネクネと不思議な角度で打ち出されていく。


まるで、自分の腕2本がヘビになってしまっているかのようだ。


その動きは早く、鋭く、しなやかで、僕の目を釘付けにした。


ほとんどのヘビを捕まえて、残るは体が一際大きい、シロちゃんだけだ。


シロちゃんは、体を思い切り縮め、バネを使って一気にムツキさんに飛びかかった!


途中で飛びかかる角度を変えたシロちゃんだが、ムツキさんの腕と手は同じく急速に角度を変えて、難なくシロちゃんの頭を捕らえた。


「はい!終了ー!」


ムツキさんは、シロちゃんの頭にキスをして僕の方をみる。


「ヘビさんたちの動きをよく見て、腕と手もヘビになったつもりで動かすのです。」


「はいっ!」


その後、僕とヘビたちの特訓は一晩中続いた。



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



「イテテテテッ!」


僕は川で水浴びしながら汗を流す。


体の至るところに、ヘビさん達に噛まれた傷ができてしまっている。


でも、傷にはなってるけど、なんだか本気で噛まれていないような気がするんだけど・・・。


「ヘビって人の言葉がわかるのかな・・・?」


そんなことを考えながら、川の中で腕と手を特訓で学んだように動かす。


目をつむり、ムツキさんの動きを想像する。


あの動きを思い出して・・・


バッ! シュッ! バッ!


腕の角度が変わる度に風切り音がする。


「そうそう。とても上手よ。シト・・・。」


声をかけられて目を開けると、そこにはムツキさんが立っていた。


「今夜は月明かりがとってもキレイね・・・」


ムツキさんは、ローブをスルスルと脱いだ。


脱いだローブが地面に落ちる。


目の前には何もつけていない大きな胸と、紫のヒモのパンツを履いたムツキさんが立っている。


っ!!!!!!


「ちょっ・・・!ちょっと!ムツキさん!」


僕は手で目を隠した。


「あらっ・・・、いいじゃない。私も汗をかいたから、一緒に水浴びしましょう・・・」


指の隙間から少しだけ、ムツキさんの裸の姿を見てしまう。


・・・


ムツキさんはそのセクシーな裸体を、全く隠すこともせずに水浴びを始めた。


濡れた長い青い髪、白く透き通るような肌、大きな胸の下に右腕を忍ばせ、胸をあげている。胸を隠すこともせず、パンツは水に濡れて、見えてはいけないものが見えてしまっている!


こっ、これはっ! なんという!!!


もう、丸見えだっ!!!


「あっ・・・、あのっ・・・、僕は後ろを向いていますので!」


ムツキさんに背中を向ける。


「シト君、今から君に大事な事を教えます。」


・・・


・・・


ビシャビシャと水の跳ねる音がする。ムツキさんの気配をすぐ後ろに感じる。


「こっちを向いて・・・シト」


ムツキさんは僕の身体に触れ、自らの身体を僕の身体にくっつけた。


肩にはムツキさんの手の温もり、そして背中には大きな胸のモチモチな柔らかさを感じる。


ムツキさんの甘い吐息が僕の耳をくすぐる。


「だっ、だって見えちゃいま・・・」


ガバッ!!!!


ムツキさんは、強引に僕の身体を回転させた。


ムツキさんの大きな胸が、僕の目の前でボヨンと勢いよく揺れる。


僕の目は、ムツキさんの何もつけていない胸に釘付けだ!


「あっ・・・・、」


ムツキさんの指が、僕の指を優しく握りしめる。


「生き物にはそれぞれ重要なツボが存在するの・・・」


「さあ、私の言う通りに押していくのよ・・・」


「女はね・・・ここと、ここと・・・、ここと・・・」


ムツキさんは僕の手を取り、自分の裸の身体に誘導していく。


成されるがまま、彼女の身体を指先で触れていく。


スベスベな肌、妖艶なムツキさんの姿を目の前に、僕の心臓の鼓動がドンドン早くなる。


ムツキさんが動く度に、僕のすぐ目の前で大きな胸が揺れる。


あっ!!!


ダメ・・・かも!!!


「もう・・・」


もう・・・・


出ちゃっ・・!!!!


「シト、ちゃんと見て・・・そして最後のツボが大事・・・。最後は・・・」


ムツキさんが僕の両手をとり、ゆっくりとその位置まで誘導した。


「ここよ・・・」


僕の指が、ムツキさんの裸のとある箇所に触れる・・・。


「あああ・・・ん・・・」


ムツキさんは大きな喘ぎ声と共に、大きく背中をのけぞった。


何もつけていない大きな胸が、ここぞとばかりに大きく揺れ跳ねる。


そしてその直後・・・


・・・


・・・


僕の鼻からは大量の鼻血が放出された・・・・。




◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇




「いいところだったのに・・・・シトったら・・・」


ムツキさんが恥ずかしそうに、ローブの袖で顔を隠している。


「ずいまぜん!!!」


僕の頭には、先程から白ヘビのシロちゃんがずっと噛み付いている。


ムツキさんの身体に触れた事を、怒っているのかもしれない。


「ムツキさん・・・、さっきのツボを全部押したらどうなるんですか?」


・・・


・・・


沈黙があたりを包む。


・・・


しばらくしてムツキさんはやっと口を開いた。


「この技は覚悟して使いなさい。相当の破壊力だから気をつけるのね。」


ムツキさんの真剣な表情から、技の破壊力を想像する。


「これから私はちょっとしたお仕事があるの。また明日の夜来るわね。」


いつの間にかシロちゃんは、ムツキさんの体に巻きついている。


「はいっ!!ありがとうございました!」


ムツキさんは大きく頷き、一瞬で暗闇に姿を消した。

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