第3話:仕事にハプニングはつきもの!

ピチャ、ピチャ、パシャッ、ピチャ、ピチャ、パシャッ


水浴びの音が聞こえる。


僕とユラさんは、マンゴイーターの体液を浴びてベトベトだった。


地図を見ると近くに小さな泉があるとのことで、身体を洗うために泉に来ていた。


「シトさん、ここはレディーファーストということで、先に浴びさせてもらうわ。」


「はい!わかりました!」


しばらくの沈黙が続く。


ビシッ!!!!


「いったーーーい!」


ユラさんの脳天チョップが炸裂する。


「わかったならサッサと見張り役!のぞいたら、殺すわよ!!!シッシ!」


ユラさんは手で僕を払いのけるように合図する。


「はっ、はい!あっちで見張ってきます!」


そうだ!目の前で脱げるはずないじゃないか。


バカバカバカ!


僕は泉の入り口にある木陰へと向かった。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


こういう経緯で僕は今、木陰にいる。


そして後ろでは、ユラさんが水浴びをしている音が聞こえる。


ただの水の音なのに、なぜかとてもドキドキする。


この後ろで、ユラさんが裸で水浴びを・・・・・


どうしてもユラさんの水浴び姿が頭を過ぎる。


「きゃーーーー!」


ユラさんの声!


一瞬で緊張が走る。


僕は猛ダッシュでユラさんの方に走った。


「あーーー!!!」


アップにした長い黒髪。そしてGカップはあろうとも思える胸。引き締まったくびれの下には・・・。


「きゃーーーーーー!!!」


「ちがっ!悲鳴が!その・・・・」


顔を真っ赤にしたユラさんは、急いで泉の中に身体を隠す。


「みーーたーーなーー!こ・ろ・す!!!」


「ずっ、ずいませーーーん!!!」


僕はダッシュで木陰に戻った。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


「今回の事は多めにみてあげるわ。」


顔を赤くしながらユラさんが話す。脳天チョップは飛んで来なかった。


「決して悪気は・・・。本当にごめんなさい!!」


お互い水浴びをした僕たちは泉を後にする。


「それで見たの?私の・・その・・はだ・・・か」


「いえ!!一瞬だったので全く、その・・・」


(バッチリ見えてしまったなんて言ったら殺される)


「・・・・ならいいわ!」


顔を赤くしながら照れているユラさんは、なんだかすごく可愛い。


「ユラさんも可愛いところありますね。悲鳴あげるなんて。」


ビシっ!!


ユラさんの鋭いキックが僕のお尻にヒットする。


「わっ、私だって女子なんだから驚く時もあるわよ!!」


「すいません!!!」


ユラさんの可愛い一面をみれて、なぜか嬉しくなってしまう。


よく見ると、ユラさんの服がところどころ溶けている。


マンゴイーターの体液?あの体液は布を溶かす成分でも入っているのか?

人体には影響がなさそうだけど。


胸の部分も破れており、衣服から大きな胸がはみ出してしまいそうだ。


ユラさんの胸に気を取られながら、冒険者組合を目指した。

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