第2話 2017年3月1日~2017年3月31日
就職活動の日々。
実家に帰りたくはなかった。家族に頼りたくなかった。自分が間違っていたと最後まで認めたくなかった。
女性向けの就職を探し、看護助手や介護職がたくさんヒットした。
こんなにあれば、私が役に立つ職業あるでしょ。
人の役に立ちたかった。私が世界にいてもいいのだと証明したかった。
なんでもよかった。早く早く決めたかった。
看護助手。体験した。うまくできた。
喜んだ。満ち足りた気持ちになった。
うれしかった。
介護職を目指すことにした。
なんでもいいから募集に申し込んだ。
その中の一つで、介護職資格取得を援助してくれる株式会社が運営している介護付き有料老人ホームに行き着いた。三か月間働けば、資格取得にかかった費用を援助してくれるとのことだった。
そこを紹介してくれたチューターさんはいい人だった。その人は、いい人だったんだ。
リスカは、ずっとしてた。止まらなかった。
3月15日、そこの施設に入職が決定したとき、とってもとっても嬉しかった。
認められたと思った。これで実家に帰らなくて済む。
一人で生きられる。
本気で、そう思った。
健康診断もすぐした。急いでした。
早く早く働きたかった。うずうずしていた。
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