第5話

「…という事なのよ。レイン、頼まれてはくれないかしら」

私に声がかかるとは、事態は相当重いようだ。

「んー…分かったわ、やってみる。私が役に立てるのかわからないけど」

「本当!ありがとう、レイン。じゃあ早速手続きするから、この誓約書にサインを…」

「す、ストップ!」

「?」

「ひとつ、条件を」

「ええ、どんな事?」

「まず、ーー」

ーー翌日ーー

「(ここがギルドかしら)」

私は地図を片手に、杖を片手に。一目で魔術師と分かるような見た目で、ギルドなるものにやって来ていた。

「ガラガラガラ」

「あぁレイン!おはよう」

そこには、リーズの姿が。

「それで、条件に見合う人はどこにいるの?」

「ええ、もうすぐ来るはずよーー。」

私が出した条件。それは「魔術師1人だと不安なので、誰か私と同じくらいの強さの剣士を1人連れてきて欲しい」だ。

「リーズ様」

奥から人が出てくる。その人はリーズの専属メイド、エアだった。

「エアさん!」

「おはようございます、レインさん。…リーズ様、…」

何か耳打ちしている。

「ええ、分かったわ。…ごめんなさいレイン、少し席を外すわ」

「わかった」

2人が奥に消えていく。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る