第4話

リーズサイド③

「臨時冒険者募集‼︎年齢、性別問わず!希望者は○月×日、冒険者ギルドまで 」自分の書いた文章を復唱する。

「もうちょっと書き加えようかしら…」

しばらく手を動かしながら思案する。

「コンコン」

「ん…?」

ペンの手を止め、顔を上げる。

「どなたですか?」

です」

「あぁ、待ってたのよ。入ってちょうだい」

私の幼少期からの専属メイド、エア。…彼女、実は元暗殺者だったり、ある巨大な商会のトップだった経験があったりするが、メイドとしての仕事、情報収集、護衛だったりと幅広く協力してくれる頼もしい存在だ。

「ガチャッ」

「失礼します。…リーズ様、臨時冒険者の候補をリストにまとめました。こちらを」

紙を差し出される。

「えーと、なになに。…?」ある1人の候補者に目が止まる。

『候補者3:レイン・サニー 15歳・サニー公爵令嬢 超級魔法の使い手』

「レインさんも向いているかと思いまして」

「確かに…レインならできるかもしれないわね。…エア、私はレインにその旨伝えておくから…他のはよろしく頼んでもいいかしら」

「リーズ様のご用命とあれば」

「ありがとう」

エアは優雅に一礼し、瞬間その場から消えた。

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