19歳
夜の積み木は暗号だった。風のない夕陽の元へ現れてから、去ることのない蜃気楼として存在する。嘘のような透明感には、エンジンの回転が声へと変わる場があった。しかし配管の鼓動に耳を澄ませた私の、雑居ビルの認識には、その言葉を理解する術がない。横から見ると扇状の暗号に、ヒビを入れられた都市の展望。剥き出しの髄膜は星座の季節だと、図書館の鍵に書いてあったことが鮮明に蘇り。頭痛がした。
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