第4話 出会い④

「…お、女の子ぉ、女の子だ~!!!」


 しばらくして出てきた言葉はそれだった。

 そんな驚くことないんじゃないかとも思ったけど、

「壮太くん!女の子!!」

 ソファーにすわっていた人に助けを求めだした。


 その壮太と呼ばれた人はと言うと、

「ゆい、どういうつもり?」

 静かにゆいに問いただした。


「壮太君、そんなに怒っちゃ嫌だよ?」

 ゆいの反応を見るにこの人は相当怒っているらしい。


「ここは部外者は立ち入り禁止ってわかってんだよな?……それとも何?お前も部外者になりたいってこと?」

 さらに殺気を放ちゆいを詰めていく。すると、

「まあまあ、壮太くん。ゆいも何かしらの事情があるのかもしれないし。落ち着いて?」

 と、プリンを手にしたままの人が必死になだめだした。


 英字新聞を投げ捨てた壮太君はその言葉を聞き、大きくため息をつくと、

「…どういうことか説明できるよな?ゆい??」


「その、さっき、プリンを買いに行ったときに…。」

 殺気は放ったままではあるものの、少し落ち着いた壮太君ににらまれながらゆいはここまでの経緯を話していった。


「大体わかった。けどな「壮太くん!もう食べていい?プリンぬるくなっちゃう!」

 意図的か性格か、プリンを持っている人がお説教モードの壮太君に割って入って、プリンをせかしだした。

「わかった、わかったから。食べなさい。」

 圧に押されたように壮太君はプリンを食べる許可を出した。

「やった!ゆい食べよ~!」

 そうしてプリンに向かってだんだんと部屋は騒がしくなっていった。


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