第2話 出会い②

「でも…これ貰っちゃったらお姉さんの分なくなっちゃいますよね?」

「大丈夫!一人暮らしなのに買いすぎちゃって困ってたところなので。」

 あんなに喜んでくれるなら貰ってほしいし、実際1人じゃ全部食べきれないと思うからあげることにした。


「やった!お姉さんありがとうございます!お礼というか、もしよかったらなんですけど、一緒に食べませんか?ジュース奢ります!…って、初対面の人に言われてもこまっちゃいますよね。」


 すごく表情豊かな子だな。この後も暇だし、一人より二人のほうが美味しいよね?

「寧ろお願いしたいです。お邪魔じゃなければ。」

「いいんですか!?そういえば、まだ俺名乗ってなかったですね!辰巳侑依って言います。ゆいって呼んでね!」

 そういえば名前知らなかったや。

「私は鈴谷優です。好きに呼んでください。あと、年齢ほとんど変わらないと思うから、タメ口でいいよ。私もそうするね。」

「わかった、優ちゃんね。...って、ほぼタメなの!?じゃあ高校生?それじy(prr...ごめんね、ちょっと電話してくるね。」


 ころころ笑いながら電話してる。なんというか...コミュ力高いな。すごいや。

「えぇ~!うん、…わかった。」

 電話を切りながら、ゆいが帰ってきた。なんだかがっかりしている様子で。

「優ちゃん、ごめんね。なんか学校の友達に呼び出されちゃって、学校戻らなきゃなんだ。...そうだ!一緒に行こう!優ちゃんはもう友達だし、みんなも喜ぶと思うんだ!...だめかな??」

 すごい涙目で見てくる...断れないの分かってるんだろうな~

「お友達に邪魔じゃないかな?」

「きっと、そんなことないよ!!ねー。お願い。」

「…わかった。」


 今にも泣き出しそうな顔でみられて承諾してしまった。

 そうして、わたしたちはゆいの学校にむかうこととなった。

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