第6話


 タクミ君が駅にいる。


「あ、タクミ君」

「あ、おはよ~」

「おはよぅ」

「なんか来ちゃった」

「え、嬉しいです」

「朝からうぜえって思われるかと思った」

「そんなこと思わないし」


アキのことは置いてきた。

そしてタクミ君と電車に乗った。

持ってたピザまん半分は、タクミ君が食べると言ったのであげた。


アキも同じ駅で降りる。

改札口で逆方向になる私達は、電車を降りてから一瞬だけ目があった。

気がした。


「そいえばさ、アズミちゃん」

「ん?」

「俺のこと全然しらないよね?」

「え?ああ、ああ。」

「ああってwwwなんでOKしてくれたの?」

「んん、、それってまじなやつ?」

「うん、正直にwww」

「かっこいいと思った」

「っぶww正直だねww」

「っえ、ごめん」

「いや、全然いい。かっこいい?俺」

「うん!!かっこいい!みんなも言ってた!」

「まじ?え、、やったぁ」


とか言いながら歩いて学校に行く。

「俺、アズミちゃんにだけかっこいいって思われればいい」

と言ったタクミ君がかわいくて少し見惚れてしまった。


それから教室に入り、いろんな子に聞かれる。

「アズミ~!!タクミ君と付き合ってんの?!なんで!?」とか。

「いいな~タクミ君が彼氏~」とか。

私はタクミ君がそんなに有名なことを全然知らなかった。

昼休みにタクミ君が教室にきた。

みんな見てた。

少し嬉しいような、でも照れ臭かった。


タクミ君のことが段々すきになっていた。

私のことを好きになってくれて、大事にすると言ってくれて、

優しくてかっこいいタクミくん。



明日は、土曜日。

タクミ君の家にいきます。





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