第11話

スタッ、スタッ、スタッと屋上に近ずいてくる、少女の天国の様な空間にまた彼を狙うヒロインがやってくる。


「ようやく、来たんですか。もう遅いですよ凛くんは今この状況ですから」


勝ち誇ったような顔で自分の膝の上で寝ている彼を愛おしいそうに頭を撫でていく。


「知ってますよ、だから今来たんですから私は凛を取りに来たんじゃありません。いや最初から私の凜なので取りに来たというか、まぁそこら辺は今はいいでしょう」


「じゃあ何をしに」


「お願いですよ。簡単なお願いです。彼から手を引いてください」


「無理に決まってるでしょ」


「まぁそうですよね、わざわざ裏から彼をいじめらるように先生とクラスメイトを脅すような人ですからね」


「どうするの、それを凛君にでも言ったりするのかしら、まぁ言ったところで信じてもらえるかは別問題ですけど」


「まぁ証拠並べて貴方と凛に叩きつけて目を覚ましてもらってもいいんだけど、それじゃあ不公平だわ。私がとっても有利だもの、私も凛を意地でも手に入れたいけど勝負となったら公平じゃないと」


少女はめんどくさそうに彼女をにらむと


「勝負の内容は」


「高校卒業した時点で彼の心を掴んでいた方の勝ち、もう二度と彼に近づかない。この条件でどうかしら」


「貴方がそれを守るという、保証は」


「無いわ、でもわかるでしょ彼に選ばられなかったらどうなるか」


彼に選ばれないことは自分の存在価値の消滅

死をあらわす。


「その顔勝負を受けてくれるってわけね、じゃあまた,今度会ったら本気で取り返しに行くから」


そう言い彼女が去った後彼の頭をより一層優しく愛おしそうに撫で、彼をより自分に依存させる作戦を立てるのだった。























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