第七章 義理の兄弟

25.「あの時、一人ぼっちになった日」




 あの時、夕季がいなくなった日。

 夜中に眠ったはずなのに、起きたらまた夜だった。

 朝日は見れなくて、頬を涙が伝って。

 ぼんやりとした意識、暗闇の中で思ったことは。


『まさか自分が、こんな目に合うなんて……思わなかった』


 自分たちだけ生き残れればいい。

 そう思って傍観者をやっていたら、今度は自分が、一番大切な人を殺された。

 朝季と名前をつけてくれた、唯一の家族だった人はもういない。


「なんで俺が……なんで、夕季が。俺たちは大丈夫だと、思っていたのに」


【深夜の中央突破事件】


 誰がつけたかわからないダサいネーミング、その夜に夕季は死んだ。

 いや、死んだらしい。

 別れの挨拶どころか、おやすみも言えなかった。今思えば夕食を終えた辺りから記憶がなくて、いつもより早い時間に眠っていたらしくて。

 先に起きていた景子の目が腫れていた。


「お前、知ってただろ?」


 しかし詰っても怒鳴っても、彼女はなにも言わなかった。もともと無口だがそれ以上に、この話には口を噤んだ。

 景子には話をしたのだ、今から命を落とすかもしれないと、行ってきます、と。

 どうして俺にはなにも言わずに……なんで?

 俺が弱いから、役立たずだから?

 知ってて知らないふりした、傍観者だったから? 

 普通の人間じゃないから?

 だから嫌になって……そうか、俺は本当は、嫌われていたのかもしれない。


 だって義兄はなにも、言葉一つでさえ、俺に残してくれなかったから。


 俺も行くと暴れ回って誰かに殴られて、そこからの記憶がまた、無くなって。

 夢から覚めたのに夕季はそこに居なくて。

 だから俺は考えることをやめた。

 もう、どうでもいい。諦めて、そして三日目の夜、夕季は帰ってきた。

 血のついたネームプレート一枚になって。


「死んだのか、夕季……本当に?」


 空に呼びかけたが返事はなくて。

 どうしてだろう、この世界にもう義兄は存在していないことがはっきりとわかった。

 月夜の晩、一人、静かに涙を流して、形見のネームプレートを首からぶら下げた。

 朝季と名前をつけてくれた人は、家族として俺を育ててくれた人はもう、この世にいない。

 さよならは言えなかった、その代わりに懺悔した。


「夕季、俺、本当は––––」


 全部知ってたんだ。

 夕季だってそうだろ、俺たちお互い気付いてて、知らないふりしてた。

 だけど俺は、自分なりに考えて、外の世界に行こうと思ってた。

 いつか外の世界に、夕季が話してくれた旅行の話、海を、山を、自然の生き物を。

 春の桜と夏の向日葵、秋の紅葉に雪の花。


 日本の四季を見に行きたくて。


 自分たちさえ良ければいいと、他人の傷を見ないふりしてきた。

 まさか自分が、こんな目に合うなんて……だからもう、夕季が居なくなった今、全てがどうでもいい。

 俺はしばらく殺されないだろうけど。

 どうでもいい、そんなこと。

 考えることをやめる。

 関係ない、誰かの死なんか、傷なんて。

 聞かないし見ないし喋らない。


 誰かのためになんてもうやめる。


 夕季が、唯一の家族が、義兄が居なくなった日。

 あの時から俺は、この街で、傍観者になった。





 中央。そう呼ばれる場所にたどり着いた朝季は、日本国旗がはためく広場を抜けて建物内に入った。突き当たりの部屋にある階段を降りて突き進む、地下道のような場所。

 百五十歩進んだところで大きな扉にぶつかった。鍵はかかっていない、扉を開けて部屋を覗くと、湯気だった紅茶の匂いが鼻を突いた。


「いらっしゃい」


 それまでの陰暗とは打って変わって、真夏の太陽のような煌びやかな部屋が広がった。

 朱色の壁に黄金色のシャンデリア。コントラストに目眩がしそうだった。部屋の中央には椅子が二脚とテーブル、その上にティーポットと陶器のカップが二つ。

 傍に立つのは、上品なグレーのストライプスーツに身を包んだ中年期の男。


「見ての通り私は戦えないよ。攻撃の意思もない、今はね」


 穏やかな話し方、華奢と表現してもおかしくはない、痩せ型の男の佇まいは上品で、白髪混じりの毛は流れに沿って丁寧に整えられていた。


「ここに来るまでに随分派手にやってくれたみたいだね」

「派手に?」

「ああ、もしかして記憶が飛んでるかな?」


 男が朝季の腰あたりを指差す。

 その先には、赤い血が滴る白羽織の裾があった。


「……っ」

「気にしなくていい。重篤の者もいるが、死亡者は聞いていない。座りなさい、話をしよう」


 薔薇の香りの紅茶をカップに注ぎ、男が椅子に座った。


「ここまで来た子とはきちんと話をしようと思ってね。まあ、君が二人目だけど」


 言わずとも一人目は夕季だとわかった。

 男は微笑みながら、朝季の着席を待つ。


「夕季とも話をしたんですか?」

「立ち話は好きではないな。それと、年長者をあまり見下すものではない」


 朝季はゆっくりと歩み、椅子に手をかけた。


「さすがだ。いい子だね、君は」


 肩の高さが同じになったところで、男が目を細める。


「私のことはようさんと呼んでくれたらいい、冬那からそう呼ばれているからね。君は本当に、お兄さんそっくりだね」

「義兄です、血は繋がっていない」

「あぁ、たしかに。まぁ、それもあるが、君と彼は根本的なものが違う」

「根本的なもの?」

「私がこの東京内戦を企画し総管理を務める、黒幕と呼ばれている存在だ。気が付いていると思うが君のお兄さん、白河夕季はこの場所で命を落とした。弔い合戦かな? よく来たね、朝季くん」


 変わらない穏やかな微笑み。

 朝季は笑わなかった、作り笑顔でさえ決して見せなかった。

 


 あまりの光景に眩暈がした。

 斗亜に抱えられた凪は、民家の屋根から瓦礫の積もる荒野を駆け抜けた。時折待ち伏せる黒兵の頭上を飛び、風のように中央を目指す。

 途中、酔いで気持ち悪くなった凪を下ろすため、木々が生える森のような場所で斗亜は足を止めた。


「あと二キロくらいあるよ」


 足を止めてしばらく経った頃、斗亜が言った。


「中央まであと二キロ。殺されてないといいな、アサキ」

「まずは会話から、が家訓の人だからいきなり総攻撃はないと思うけど」

「へぇ、カクンかぁ……なぁ、すっげー話変わるけど、今すげーヤバイ状況かも」


 一点を見つめる斗亜の視線の先には、黒いワンピースを着た少女が立っていた。

 腰まである漆黒の髪、丁寧に切り揃えられた前髪のせいで幼く見えるが、中学生くらいの美少女。十二月とは思えない薄着は彼女の細作りを際立たせていた。

 眼球の色は、全て黒。


「僕の後釜候補だ。執行人の僕が死んだ後、その役をやらされることになるお人形姫」

「可愛い、すごく綺麗な子」

「妹分なんだ、僕の」

「え? じゃあ、味方ですか?」

「いや……アイツは僕のこと普段、あんな目で見ない」


 その時、凪と斗亜の頭上を風が横切った。舌打ちした斗亜が、凪の白羽織の襟を掴んで後ろに飛ぶ。

 なにが起きているか理解できず、「ふわっ」と声を出しただけの凪を放り投げ、斗亜は正面に向き直る。


「……どうした、リーカ。アタマおかしくなったか?」


 生成が間に合わなかった斗亜が、少女の振りかざした大鉈を素手で受け止めていた。

 かろうじて貫通はせず、掌を裂くような傷と流血だけで済んだ。


「斗亜さん、怪我……」

「ケガってレベルじゃねーし、オマエなら腕千切れてたかもな」


 斗亜は唇を噛みながら大鉈を少女に突き返す。ぴょんっと後ろに跳ねた少女は血のついた大鉈を収め、黒い瞳でじっと斗亜を見つめる。

 大胆に動く斗亜とは対照的に、少女の動きは静かでたおやかだった。


「ナギ、先に行け」

「え?」

「そこいたらジャマだから。オマエを死なせるなって言われてる」

「だったら斗亜さんと一緒にいたほうが」

「バカか! いいから早くいけ!」


 一瞬、凪の目に追えないほどの速さで少女が斗亜の後ろに回りうなじに銃を当てた。

 斗亜にとっても予想外だったようで、闇雲に動いて弾道を避ける。


「気が散る! 早くいけ!」


 身震いしながらも、背を向けて走り出す凪。

 しかしその行く先に、黒服を着た兵士たちが待ち構えていた。


「マジか、すげータイミング。あいつら上層部派だ。オワタ、コレ」


 少女の攻撃をかわしながら、斗亜が呟いた。

 辺りを見渡す凪だが、避けて通れる道はない。


「銃……拳銃」


 頭でイメージするが、必要な部品がわからない。

 仕方なく馴染みのある銃をイメージして、その材料を計算。

 融合––生成。

 手を開くと、緑色のプラスチックで作られた水鉄砲があった。


「……これで戦え」

「ませんね」

「無駄なもん作ってんじゃねーよ」


 ざっと二つの影が凪の背後から目の前を通り過ぎる。

 影は凪の前で立ち止まり、同時に振り返った。


「「能力の無駄遣い」」


 凪を見つめる二人の声が重なった。


「景子ちゃん、たすく君。無事だったんだね」

「どっかのEMPが大活躍してくれました」

「EMP……あれ、修二先輩は?」


 二人が振り返ったので凪も同じように背後に目を向けた。

 少女と攻防戦を繰り返している斗亜と、その向こうにたくさんの白羽織。

 その中にチラッと、ピンク色が見えた。


「もう走りたくないってんで、誰かが担いでます」

「置いてきてよかったんじゃね?」

「本人が行くってうるさいから」

「あの人たち……」

「茉理から話聞いたみたいです。通電機持ってる人になら司令は一方的に通信送れるし、電波を管理してるのもあの人なので」

「三十人程度なら同時に声聞き取れるしなぁ」

「同時に声聞き取れる?」

「なんだ、凪、知らなかったのか? 茉理だよ、複数人が同時に別々のこと喋っても、一字一句逃さず正確に聞き取れるらしい。耳いいよなぁ」

「それ、耳いいってレベルじゃ……」

「生まれ持っての天才っていますよね。生まれ持ってサルに退化する才能を持っていた誰かさんとは違って」

「……景子、それは俺のことか?」

「他に誰が?」

「お前……いや、そうだな、今はいいか……つーか数多いな」

「反乱軍の人たち、半数以上はついてきてるみたいです」

「半数以上も……」

「全員が味方とは限らねーけどな」

「それより、凪は先に行ってください、サルの護衛をつけて」

「え?」

「なに言ってんだ、お前」

「先に行けと言ったんです。隊長のことだから、すでに中央に着いていると思います。私は心配で仕方がない」

「じゃあ俺が残る。お前ら、先に行け」


 たすくが凪の背中を押すが、景子は首を横に振ってそれを拒んだ。


「心配でしょう、凪のことが」

「……は?」

「褒めてるわけじゃないけど、貴方は自分が担当した生徒に慕われてます。褒めてませんよ?」

「うるせーよ。で?」

「それは貴方が、最後まで面倒を見るいい教官だから。だけど凪はEMPになるため、途中で貴方の元を離れた。だから再度自分の手元に戻したくて、南域移籍を提案した」

「てめ、デタラメ言ってんなよ」

「凪は隊長の大切な人です。この中の誰かに託すなら私は、貴方に命を預けたい」


 トンっと、景子が凪の背中を押す。

 凪のことを受け止めたたすくが、景子を睨んだ。


「てめぇ、死ぬ前みたいなこといってんじゃねーぞ!」

「え、貴方死ぬんですか? フラグですか?」

「俺じゃなくて!」

「言っておくけど、褒めてませんよ?」

「わかってるよ、しつけーな! わかった……いくぞ、凪」


 ぶっきらぼうに凪の手を取って走り出すたすく。白兵の半分が凪とたすくの後を追う。

 彼らの背中を見送ったあと、景子は斗亜へと視線を戻した。


「お待たせしました」


 ストンと背後に着地すると、斗亜は意表を突かたような顔で振り返り、黒ワンピースの少女を押しのけて景子の側に飛んだ。


「オマエが残ったんだ。僕が心配?」

「ええ、とても。お知り合いですか?」

「……妹分」

「あぁ、先程話してた……怪我させるわけにはいきませんね」


 その時ピョンと、黒ワンピースの少女の背後で黒い点が飛び跳ねた。


「もう一匹きたな」

「残ってるのは私の班の人達です。人造人間兵器アーティフィシャルアテンダーの一人くらい、倒せると思います」

「オマエ、あのバケモノのこと一人って数えるんだな」

「なにか問題でも?」

「僕もアイツのこと一人って数えてたよ、さっきまでは」


 ヒューと荒い息を吐く少女。

 目の周りの血管が浮き出て、黒目の割合が増えていた。


「……同じ、生き物だな」


 斗亜は地面に手を当て、あたり一帯のアスファルトを融合する。


「数え方がどうあれ、生き物には変わりないでしょう? 戦います、私も共に」

「……現状で共闘はオススメしないな。援護するのはいいけど、巻き込まれて死んでも僕は知らない」


 斗亜が顔を上げると同時、土埃が舞った。

 景子は振り返って白兵の顔を確認し、再び正面に向き直って斗亜と少女を見つめる。


「茉理、繋いでますか?」


 通電機に声をかけると間髪入れず、声が返ってきた。


『そこにいる兵の属性は把握してる。通電機持ってないやつもいるから、音量あげてくれ』

「了解です」


 景子は通電機のボリュームを変え、息を吸い込んだ。


「斗亜を援護します。戦いましょう、死なない程度に……明日の朝無事に、全員で、朝日を見ませんか?」


 景子の問いに、後ろにいた白兵たちが声をあげた。





 山手線のちょうど中央に位置する場所、政府軍の本部がある建物の地下。

 冷めたであろう紅茶を見ていた朝季だが、向かい側に座る洋がカップを置いたことで顔を上げた。


「以前、対面したことがあるのだが、君は幼い頃の記憶がないと話しているらしいね」

「覚えてますよ」


 朝季は膝の上で手を組み、背もたれに身体を預けた。


「見物に来てましたよね、俺らの部屋に」

「部屋? ケージのことか。ああ、言い方が悪いな、失礼」

「当時のこと、夕季に会う前のこと思い出しました。あなたたちが放った人造人間兵器アーティフィシャルアテンダーのおかげで」

「あれは我々が仕掛けたわけじゃない、まぬけな学医が勝手にやったことだ」

「先日南を襲ったやつらも?」

「それはこちらのミスだね、人造人間兵器アーティフィシャルアテンダーの力を甘く見ていたよ。あの件に関しては本当に……色々と、予定外だった」

「おかしいとは思いました。いつもとやり方が違う、と」

「反乱軍の兵を殺すときはいつも綿密に計画を立てているからねぇ。知らなければ平和に、楽しく生きれる街に恐怖心はいらない」

「他人の傷に対して傍観者になれたのなら、楽しい街だったでしょうね」

「君だってそうだろう? 負の感情を押し殺し見えないふりをして生きてきた、誰かの死を踏み台にして」

「それしか生きる道はないと思っていたので……いや、考えることをやめていたから、他の方法を探ろうともしなかった」

「正解だよ、考えることを始めたら我々が潰しにかかっていた。下手に動けば自分が死ぬ番になるしね」

「動けばよかったと思っています。例えそれで自分が命を落とすことになっても、声をあげればよかった」

「難しいと思うよ。いざとなれば人間は自衛心が働くからねぇ」

「……あなたもその、自衛心が働いてしまった人間の一人ですか?」


 洋は答えず、穏やかに微笑んだ。紅茶を口に含んだあと、カップを元の場所に戻す。

 静かな場所だった。カチンと食器の擦れる音しかしない……が、部屋の外には確かに、幾人もの気配がある。火薬の臭い、鋭利な刃が鞘の中で軋む音、衣服の擦れる音。

 気付かないふりをして、朝季は洋へ向き直る。


「賢いね、さすが最初の学者が作った唯一の成功体だ。自分が人造人間兵器アーティフィシャルアテンダーだと気付いたのはいつだ?」

「夕季が生きている時は人間だと思ってました。人より能力が高くて、過去がないだけの普通の人間」

「それほど君は出来が良かった」

「……一緒にいた子どもは? あなた達が檻と呼ぶ場所にもう一人いたんです。俺と同じ年くらいの子どもが。夕季の本当の、弟ですよね?」


 朝季の言葉に、洋がふっと笑みを浮かべる。


「そうだね、彼がオリジナルだ。君が生まれた時に息を引き取ったよ」

「俺のせいで夕季の弟は殺された、と?」

「殺したわけじゃない。むしろ救援の手を差し伸べたと言ってもいい。九年前の異邦による東京奇襲は記憶に新しい。瀕死状態の彼を生かしたのはうちの学医だ。まあ長くは保たなくて、君を作る材料にさせてもらったがね」


 洋が朝季の左胸を指差す。

 朝季は首を傾げ、その仕草を目で追った。 


「心臓、肺、肝臓に皮膚その他の部位多数、どこをとっても人間のそれと変わらないだろう。脳と顔は既存のものを使用したから白河夕季の弟とは似ていないだろうが」

「顔は覚えていません。ただ、羨ましいと手を握られました。家族の元へ帰りたいと。その手が首に回ったところで、白衣を着た大人たちに連れていかれた」

「そうか、悲しい話だね」

「……っ」


 椅子から立ち上がる朝季だが、洋は動じなかった。

 見下ろす形になって気が付いた、彼の目は笑っていないと。


「夕季はあなたみたいな人間を嫌悪する人だ。会話なんて……夕季は本当に貴方と話をして、ここで殺されたんですか?」

「……そうだね」


 洋は目を細め、ティーポットに残っている紅茶を自分のカップに注いだ。


「言っただろう、君と彼は根本的なものが違うと」

「……どういう意味ですか?」

「彼はね、椅子にさえ座ろうとしなかったよ」


 朝季は目を見開き、仰け反った。

 後ずさり、部屋の入り口まで戻る。


「そう、その位置だ」


 洋の言葉に、朝季は足を止める。


「彼は撃たれる覚悟でそこから動かなかった。もう一度言おう、君と彼は違う。君は本来、我々の所有物なんだ。おかえり朝季くん、我々が作った最初で唯一の人造人間兵器アーティフィシャルアテンダー


 こめかみを汗が伝った。

 笑みを崩さない洋の目が朝季を捉える。

 睨み返すそうとするが、視線が定まらない。

 部屋の外にある銃口が朝季のほうを向いていたが、それを気にする余裕はなくなっていた。

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