第5話ガチャの傾向
1515年(永正13年)5月。
「よし。行け」
俺の命令に従い、俺の足元でたむろしていた3頭のニホンオオカミたちが走り出す。彼らは旅の途中にガチャで出たRのニホンオオカミが従えた群れのニホンオオカミだ。俺の配下に入った彼らは効率よく成長し、急速に群れを拡大させ、生息域を広げた。
同時にゴッドアイアースの地図範囲は増えていき、安芸はおろか北は石見、出雲。西は周防、長門。東は備後、備中まで検索できるようになった。なので、すでに拠点に戻ってきている。九州に索敵の範囲を伸ばしたいのだが、どうすればいいだろう。なお、ここまでのガチャの成果だが、以下のようになっている。名称の後にある(月)というのは手に入れた曜日。水曜日に清水とか木曜日に薪とか月曜のガチャ結果以外は何らかの関連があるようだ。
SSR
ウッドゴーレム×3。(月)。見た目は案山子。ファンタジーな1品だが、貴重な労働力。
SR
濾過樽。(水)。雨水や泥水を濾過してくれる樽。今は必要ないが家の軒先の下に設置している。
農耕セット(米)。(土)。前に出たのは芋だったが種籾に植物生育レベル1のスキルを封じた巻物。
鍛冶セット。(土)。出てきたのは煉瓦と鍛冶レベル1のスキルを封じた巻物。
木こりセット。(木)。斧やら鉈に加えて木こりレベル1のスキルを封じた巻物。
R
ニホンオオカミ。(月)。かなり従順な成狼である。多分メス。普段は畑の巡回をしている。
火薬。(火)。黒いな。黒色火薬というやつだろうか?量が少な過ぎて意味がない。アイテムボックスの肥やしだな。
弓セット。(金)。弓と鉄の矢が30本。替えの弦が付いている。弓術レベル1のスキルを封じた巻物付き。
刀。(金)。量産品だろうか、見た目はあまり凄いとは思えない。稽古など普段使いにはいいだろう。
槍。(金)。これも量産品だな。稽古など普段使いに使おう。
C
綿の服セット。(日)。綿の下着と作務衣のような服。
和紙。(日)。そこそこ質のいい和紙。これは交換品に使えそうだ。
夜光灯×2。(月)。昼の明かりを蓄えているのか日を跨ぐぐらいの時間まで光っている。部屋の明かりとして重宝している。
火打石×3。(火)。火口棒の下位互換品である。
清水×4。(水)。ミネラルウォーター入り500ミリペットボトルが12本入りで1ケース4箱。井戸があって川があって濾過樽があるので保存用。
藁草履。(木)。普段使い用である。
薪×3。(木)。一抱えを1束として3つ。実は地味に有り難い。木は乾燥してないと燃料として効率が悪い。今は廃屋の廃材があるが余裕は欲しい。
薬×2。(金)。内服薬5包と貼り薬5枚。この時代はまだまだ医療が発達してないので貴重なものになりそうだ。
茶碗×2。(土)。ただの茶碗。
で、コモンの残念アイテムである茶碗と火打石だけど、ふたつで鉄カウンター5個分にエクスチェンジできた。びっくりである。あ、戦国時代の陶器はお値打ち品かな?しまった。献上品にすればよかったか?つぎにSRのセットについてきたスキル付与の巻物だが、SSRのウッドゴーレムに使うことが出来た。1体につきひとつだが、スキルを付与することができたのだ。
これにより開墾ゴーレム、鍛冶ゴーレム、木こりゴーレムが生まれた。俺としては、武士としての鍛錬が必要だったので非常にありがたい。あと、種籾が手に入った。既に5月に入っていたが、植物生育で育苗できるかなと、やってみたら大成功。これで勝つる。
そうそう。ガチャ箱のエクスチェンジ機能が便利に進化したよ。ガラクタとか投げ込んだあとエクスチェンジせずに返却を選ぶと、二個一三個一されるが新品になって戻ってくる。ボックスに無尽蔵に入っていくので、一度分子レベルで分解されているのだろう。
また、お金を投げ込んだあとエクスチェンジせずに返却を選ぶと、それぞれに精製された金属になって出てくる。お金が精製された金属になって出てくるのは、精錬した方が遥かに価値があるのだ。
などと回想していたら森の向こうから何やら気配が。
ウオー
ニホンオオカミたちが獲物を追い立ててこちらに向かってくるようだ。実に賢い。がさがさと茂みが揺れ、兎が飛び出して来る。
しゃっ、ぴぃ
風切り音と共に矢が放たれ、射貫かれた兎は悲鳴を上げて倒れる。本日三羽目の兎だ。
『弓術のレベルが3になりました』
レベルが上がったので今日の狩りは終了。スキル解体は建物も兎も関係ないので下処理をサクサク済ませるのである。
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