第9話 父のせいでうまくいかない
そうくんと私は、浅草を回った。
カラオケに行って、動画を取り合ったり、バッティングセンターに言ったり、ヨシカミにも行った。とても充実して楽しかった。
今までにないくらい、胸がときめいていた。
その夕方、ごえもんの散歩を終えるとき、自宅の下で、
「良ければ、お付き合いしてください。」
と言われ、私は、
「はい。」
と、答えた。
そして、自宅に帰ると、私はにやけが止まらなかった。
それを見ていた父が、
「誰と会ってきたんだ。」
と言われ、
「この前の巫女の助勤で、出会った、神主さんだよ。」
というと、
「はー。なんでそんな奴と。それは宮司さんに話は通しているのか?」
と言われ、
「宮司さん?話してないよ。」
「なんでそんな奴と、、、考えられない。今すぐ別れなさい。」
「なんで?」
「お前は、神主と付き合うことがどれだけのことかわかっているのか?しかも、お前は、茶道の友達(神社の娘さん)の紹介で助勤をしたんだから、宮司さんに話を通さないとだめだし、筋が通ってないだめな大人なんだよ。」
私は、すぐにそうくんに連絡をした。
「そうくん。神主さんは、宮司さんに話を通さないと付き合っちゃだめなの?」
「そんなことないよ。それは結婚前提としてお付き合いするときだけだよ。お父さんに言われたの?」
「そう。」
「お父さんと一回顔合わせてもらえなかなあ。」
「聞いてみる!」
そして、私は父に言ってみた。
「パパ、そうくんの神社では、そういうことは結婚前提の時に言うみたいだよ?」
「だめだ。大人として失格だ。」
「一回、顔合わせて話したいってそうくん言ってるんだけど、、」
「もうおれの前で、そうという名前を出すな。顔も見ないしはなしもしない。」
父は、正月の奉仕していたところの宮司さんのことを昔から見ていたからか、宮司さんに話をすることをしないと許さなかったのだろう。ほかの家族は父のその言い分は誰も理解していなかった。
今考えると、私を誰にも渡したくなかったのだろうと思った。気持ち悪い。
そして、次の日の夜、私は、そうくんと別れることにした。
土砂降りの雨の日、私は、神様が分かれるなと言ってくれてるようにも思えた。
しかし、私は、そうくんに別れを告げた。
帰り道、私はとても後悔をして、泣きながら帰った。
私はあきらめきれず、どうにかなってほしいと、帰ってきてからそうくんに電話をした。
「そうくん。さっきはごめんなさい。もう一回やり直せないかな。本当に後悔してる。本当にごめんなさい。」
「そう言ってくれるのは、本当にありがたいことなんだけど、もう前のようには戻れないかな。」
「そうだよね。」
そうして、たった一日だけの付き合いに終わった。
全部父のせいだった。「あんなことしているのに、よくそんなこと言えるな。」
と思っていたが、まだ家族がバラバラになることだけがいやで、誰にも言うことができなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます