辺境伯の街へ
ライ辺境伯の領地に向かうバルト一行。
道中ソルジャースシと交戦したが難無く倒す事が出来た。
「このアルティメットマグロ、 ややパワー不足感は否めないが扱いやすいな」
「アルティメットマグロはこれといった長所はないが、 安定した回転が可能ですので」
「ふむ、 言うならば初心者用と言う所か?」
「そうですね」
「だったらお前もアルティメットマグロを使ったら如何だ?
まだまだスシブレードには慣れていないだろう?」
「うーん、 何と言うか卵のスシを握らなくてはいけない
でも卵のスシは攻撃特化のスシ、 厳しいと思い海苔巻きにしました」
「・・・禁じられた山の英知は常人には計り知れないな・・・」
そんな事を言いながらライ辺境伯が住んでいる領地。
イグニス領にやって来たのだった。
街の門に入ろうとする三人。
「さて辿り着く事が出来た、 では中に」
弓矢がバルトの足元に刺さった。
「動くな!!」
凛とした女性の声が響く。
門の上に弓矢を構えた女性が居た。
その姿は赤い髪を後ろで結ったポニーテールだった。
「貴女はマオ嬢!?」
バルトは叫んだ。
マオはライの妹でレーアとも親交が有った。
「私です!! バルトです!!」
「五月蠅い!!」
構わず矢を打ち放つマオ。
「止めろマオ」
杖をついた老人が止める。
彼はタオ、 先々代の辺境伯で今は隠居している。
マオの祖父でもある。
「お爺様・・・しかし!!」
「良いから、 儂に任せろ、 バルト君、 良く来たね、 いきなりの不作法を許してくれ」
「い、 いえ、 こちらも急に来たので・・・」
「うむ・・・とりあえず中に入って来てくれ」
門が開かれた。
「・・・あんまり歓迎ムードじゃなさそうだな」
ゴハンが愚痴る。
「・・・・・まぁいきなりやって来て信用してくれ、 と言うのも難しいな」
「そうですね・・・」
街の中に入るバルト達、 街の中に入って驚愕した。
「人が居ない!? な、 何故!?」
「ほっほ、 驚く事は無い」
杖をつきながらマオの介添えと共にタオが現れる。
「予め、 我が領民達は非難させておいた、 残りは儂等二人と数名の騎士だけだ」
「二人? ライ辺境伯は如何なされたのですか?」
「レーア伯爵令嬢を助ける為に単身で突っ込んで・・・」
マオはそこまで言って下を向いた。
「・・・すみません」
「元はと言えばジューンの裏切りを察せなかった貴方にも責任は有るんじゃないの!?」
「おい、 それはちょっと言い過ぎじゃないのか?」
「そう、 アイツはそれなりに信頼が厚かった
裏切りを見切るのは難しい」
「!!」
マオは弓を構える。
「待て、 マオ、 ここに残った意味が無くなるから止めろ」
「・・・・・」
弓を下げるマオ。
「さてとマオの為にも君達には命を張って貰おうと思うが良いかな?」
「タオ様? それは一体どういう事ですか?」
「付いて来たまえ」
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