これからの事

場面を戻して禁じられた山にてこれから如何するか話し合う

バルト、 ゴハン、 ハウの三人。


「この国はもうおしまいだ、 ダークネスシ帝国に対抗するのなら

外国に逃げてその国の対ダークネスシ帝国の反抗組織に所属するのが良いと思う」


ゴハンが提言した。


「この国を見捨てるのか?」


ハウがゴハンを睨みつける


「いや、 だが仕方ねぇだろ、 この国は殆ど死に体だ」

「しかし・・・この国には他にも反抗勢力が有る

レーア伯爵令嬢の親友たるライ辺境伯がいらっしゃる」


ライ辺境伯はレーア伯爵令嬢から国が有する宝の一部を任される程の信頼を得ている。


「ライ辺境伯の元に行けば道は開かれるんじゃないのか?」

「レーア様の所に集まっていた反乱軍よりはグレードが落ちると思うぞ

人数も少ない筈・・・そもそもレーア様の反乱軍結成の時にライ辺境伯は何故来なかった?」

「・・・・・」


押し黙るハウ。


「・・・・・」

「バルト、 黙ってないでお前の意見を聞かせて貰おうか」

「そうだな、 お前は如何思う?」

「うーん・・・二人の案を統合してライ辺境伯と共に他国に逃げる、 と言うのは如何だろうか?」

「それは難しいだろう、 ライ辺境伯は勇猛な方だ、 そんな事は望まれないと思う」

「いや、 そっちの方が良いかもしれねぇ、 幾ら何でも手勢が少な過ぎる

その方が有効だと俺は思うぜ」


バルトの意見に同調するゴハン。


「・・・ならばそれで行こうか・・・では行くぞ二人共」

「待った、 ハウのおっさん、 その前にやる事が有るだろう」

「?」


ゴハンの言葉に首を傾げるハウ。


「バルトが手にしたスシブレードの知識、 俺達にも教えるのが先決だと思うぜ」

「ふむ、 それもそう・・・か? バルト、 スシブレードは我々にも使えるのか?」

「一応可能だとは思います、 ですが食材はあまり無いのでバリエーションが選べません」

「文句は言わない、 スシブレードにはスシブレードで対抗するしかない」

「じゃあまずは作りましょうか」


そう言ってバルトは食材を出した。

残った食材は魚等が多かった、 魚が多いのはタンパク質を多くとるのには

牛や豚よりも魚の方が良いだろうと言う考え方に由来する。


「肉が少ないのがネック、 だな」

「いや、 スシブレードは本来魚メイン、 肉が主体なのは闇のスシブレードだけです」

「そうなのか? 気持ち的には肉の方が強そうだが・・・」

「邪道は所詮邪道ですよ」

「そうなのか・・・じゃあスシブレードの組み立てに関しては素人だし任せる」

「僕も作るのは素人ですよ」


そう言って先程炊いたご飯の残りを作って、 ゴハンとハウにスシを握るバルド。


「できました、 アルティメットマグロです」


それぞれゴハンとハウにマグロ寿司を手渡す。


「これがスシブレードか・・・あとは箸と湯呑が有れば良いんだな?」

「ですね」


箸と湯呑はこの世界にも存在する。


「でも回す時に3、 2、 1、へいらっしゃいの掛け声を出して

寿司を回転させた後には両腕を大きく広げて下さい」

「なんだそれ? そんな事ソルジャースシはやってなかったぞ?」

「えぇ、 これはスシブレードのマナーと言う奴です」

「マナー? 必要なのか?」

「心意気と言う奴だろうよ」

「本来スシブレードはスポーツで戦う物では無いのですが・・・仕方ないでしょう」

「ふーん・・・」

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