私は静かに神を待つ 私の救いは神から来る
日暮れが終わり 夜が来る
未だ来ぬ人々は 隠すために 夜に泣く
哀色大地に 抱かれながら
「明けぬ夜は無い」と 永遠を感じながら
それでも縋って 夜に泣く
神に与えられたものが 私を苛む
神に与えられた試練を 呪いながら
賛美に使う魂が
「どうかお側に 最早耐えられぬ」
そう叫び続けて 今日が終わる
神の救いを 信じながら
神の試練をも 信じねばと 悲しみながら
夕焼けは終わり 哀色の 空が来る
ふと思う
神は私が お嫌いでは なかろうか
神は私を 罰しては いなかろうか
ならば私は
この苦しみを呑み 身を削り 裂いて叫べば
神は 振り向いて 下さるだろう
涙で報いて 下さるだろう
嗚呼 なんと神は 残酷であろうか
ご自分を お慕いになる民を 試し続けるとは
私は嘆いて 神を待つ
私の試練は 神から来る
終生 神の厳しさを 嘆き通した
今や私は 救いと一つ
この世に救いは 我一つ
私は主に伏して 泣き叫んだ
「
しかし主は 涙を流して 私を抱く
呼びかければ 貴方は答える
その時私は 理解した
神が私を 愛さなかったのでは なかった
人の世が私を 愛さなかったのである
神は私を 待っておられる
それは嘆く姿では泣く
惨憺たる人の世に 受け入れられる姿
私を包む世界が
優しく代わり 試練を与えず
神が私を 愛すが如く
人々が私を 愛する日々を待っておられた
私は僅かに 思いを馳せる
十万億土の彼方に残した 憂き世に思い巡らす
神は私を裏切ったことがあるか否や
否や 否や 神は裏切ったことはなかった
神が愛する
神を崇める
そうとも神は 私の傍に居た
私のこころは 神を求めたのだから
ならば神と一つになった今 恐るるに足らず
私は信仰と一つ 私は神の裡にいる
今こそ私は 聖書の知恵を 理解した
約束された 死後の救いを 私は確かに受けた
神 我が灯火 我が漁火 私が選んだ 私の主
今こそ私は 貴方を賛美しよう
貴方は私と受けた 多くの苦しみを受けた
正しく貴方こそが 共苦の
潰えよ 「神の試練」という伝統
目覚めよ 「共に苦しむ神」が 裡にいる
貴方の愛を もしもっと早くに 知っていたら
「私は神に捨てられた」という
絶望も無かったであろう
故に滅びよ 「神の試練」という 冒涜は
絶えよ 「祈っている」という 逃避は
試練という その言葉をこそ 神は悲しむ
私は静かに神を待つ
私の救いは 神から来るのだ
私はもう それを知っているから
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