めぐみのパンはわれらを満たし 我等は一つに結ばれる

主が整えた食卓に行こう

救いの杯と いのちのパンでなく

にわとりが鳴く前に 産んだたまご

はちみつで煮込んだ果物

パン種は不揃いで

卓子てーぶるの木はささくれて

そんな食卓を 我らは望む


主が拵えた園へ行こう

高く飛び 深く泳ぎ 長く這い 青く繁る

どこの果樹を食べても良い園

どこの草花を食べても良い園

火を起こして 湯を沸かせ

刃物で刻んで くぐらせて

そんな食卓を 神は望まれる


蛇が誂えた舞台へ行こう

翼はないが 牙はある

叡智は無いが 知恵はある

それは珠玉を損なうこと

それは善を欠かすもの

堕落し妬み 憎み合え

そうするだけの理由を背負え

そんな果実りゆうを 人は望む


毒麦で作られたパンを食べよう

終わりの日に くべる麦でなく

愛に溢れた人が 焼いたものを

愛する人の為に 焼かれたものを

種も塩も水も 全てが完璧で

麦は細かく 細微に振り分けられ

そんなパンを 信じるべきと 人は望む


赤黒い杯を掲げよう

その杯には 血が沈んでいる

汗の実を削り混ぜ込み 女の涙で割っている

世界から取り残された 女が見た受難ぱっしょん

世界ひとびとが否定した 男の流した血を

分かち合うために受け取ろう この銀の皿で

分かたぬために受け取ろう その銀の皿で

神の子がそれを 望まれる


神の恵みの 裡に行こう

悪の支配する 国ではなく

罪に惑う人の 住まう故郷

欠けた善が 欠片の善を 探す場所

御愛みめぐみは 代々に至る 先々まで

右の手は遠く果ての 彼方まで

神は宇宙の外を 抱いておられる


愛を信じぬ 所へ行こう

傲慢なりし 烏滸がましく

神を裁く者は 幸いなる者

愛を浴び 愛に支配されるは そのような人

その人に新しく 宇宙てんを産ませよ

愛は存在を 呼び覚まさせ

無から 有を生み出す 全能の御業の域へ

神は 創造の神秘に触れることを 許される


愛に傷ついた 人を訪ねよう

正義と公正と愛と倫理を 相手取ろう

我が主なる神が 心に留める人を

どうして奴婢が 捨て置くかと

自分を震わせ 棒を取れ

自分を奮わせ ペンを取れ

神は 内なる御言葉に従う者を 喜ばれる

 

私が出会った人々と 食事をしよう

そなーそなーを交わして 互いの人格ぺるそなを讃えよう

人が神のように愛する為 いらしたあの人を

神が人に遜ってでも 傍にいたかった我らを

共同体えくれしあは 神の愛のため 築かれ

秘跡さくらめんとは 神を感じるため 受け継がれ

そして出来た儀礼を 神は受け取られる


私を捨てた人々に パンをぶつけよう

赦すという裁きに 共苦の神と立ち向かおう

私は怒る 私を陵辱した奴を

私は滾らせる 奴らの失脚と破滅の計画を

怒れ 怒れ 怒り狂って 炎を呼べ

唸れ 唸れ うねりねじれて 引きちぎれ

悲しみの嘘を吐く苦しみを 神は知っている


私を乏しめた人を 主に返そう

私が忘れても 主が覚えている

神は赦すであろう 赦さぬ私を

神は待つであろう 赦せる時を

歌え 歌え 今はただ 歌い喜べ

響け 響け 全てを忘れて 天に向かえ

主は我らの羊飼い どの羊も忘れる事が無い

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