暁と 共に目覚め 神の美しさを 仰ぎ見よう
暁の 輝ける王の 失墜より 幾星霜
繰り返し追う 炎が追う
その炎は 闇の帳を 焼き払い
罪と不安の 夜を燃やし
憂き世に流れた
瞬く涙を 拭い去る
王だけが 輝く朝の 駆ける世界
麗しき 全ての人の 全てたり
狂おしき 神の愛の 全てたる
我が王讃えるに 人の言葉少なく
隠者の智慧でも まだ足りぬ
嗚呼
我が大罪を捧げた 一つ星
昼太陽の 輝く時さえ その
この世の涙を 全て乾かし
人の心に 流るる清水に 触れる我が
大熊の如く 逞しき大地
濡れた私の 身体を捕え 腹を裂き
未熟なままの たまごを得る
神の言葉に 馴染まぬ者への 賜物を産み
伽藍洞の 腹に満ち満てる 王の
私の胎は 貴方の愛で 満たされる
香らぬ花が 積もるが如く 増した嵩に
私は叫ぶ 「時は満ち足り」
惠を受け育て 胎を暴いて降り注ぐ
神が授けたまいし 我が惠
一人で溜めこむのは 些か重い
彼等の業は 美しい
なれど我が業は 血が滴り
肉の臭いが 腐食し 落ち崩る
その醜さに 救われし
神に負い目の ある者らに
宿りし心 泣き荒び 風は
福音の 稚魚が一尾 流れ抜き
深底の 宝の元へ 沈み泳ぎ
共に涙し 呪言を受け止め 共に叫ぶ
「憐み給え」と 神と共に 叫ぶ幼子に
「神の国は 近づけり」
神の託けを 私は告げる
そこに主が おられるのに
「愛を救いを」と 泣く子らに
その為我が胎 破れる事が 何であろう
死後の呪いを 受けた我が身に
与えられた 先取りの
今こそ与えず 何であろう
誰も知るまい 福音を 孕む喜び
憧れよう 苦しみ無き世に
苦しむ喜びに 私は生きる
共に在れ 共に輝き 共に生き
今この身は 鳩であり
そしてまた 神は私に 入りて微睡む
眠りは死に非ず 闇が光り
夜空の
大役終えて 僅かな時
粒子の如き 身を繋ぐ
御代を儚み
絶望に沈む
「神に棄てられた」 涙の糸で 首を吊り
末期憐れみ 私は願う
「
憂世の
神の
今こそ二人に
聖寵満ちみてる聖母へ
共に証さん 永久の愛」
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