第10話 原因の推測ーペテロ <ルイの異変>

ルイは、ずっと部屋で悲しみに暮れ泣いていた。すると、突然気分が悪くなり全身が痛くなった。その場に倒れこんでうずくまっていたらすぐに痛みは無くなった。


重い頭を上げて目の前に合った鏡を見た時だった。


「え……?」


四つの歯が鋭くとがっていて頭からは耳が生えている。耳を触ろうとして気づいた。手は鋭くとがっていて長い爪が生えている。座ると何かふわっとしたものが足に触れた。


「ひゃっ!?」


見てみると、それは尻尾だった。原因が分からず不安に襲われるようになったルイは引きこもるようになった。化け物だと親に怖がられるかもしれないと怖くなって、親にも見せることが出来なかった。耳と爪を隠すためにたとえ夏でも薄いフードのついた袖の長い服や帽子をよく着るようになり、歯を隠すためにマスクをよくつけるようになり、尻尾を隠すためにスカートをよく履くようになった。

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