第3話 不登校の理由③

ドアの前に着いて、僕はノックをした。反応はなかった。ドアに耳を当ててみると、静かに泣いているのが聞こえた。


「ルイ? セイだけど。大丈夫?」

(セイくん……?)

「……大丈夫だから、何でもないからほっといて!」


このままではルイは僕を部屋には入れてくれない。僕は口調を強くして言った。


「一週間も休んで何でもないわけないだろう? 僕は凄く心配しているんだ。何があった?」

「だって、もうどうにもならない……」

「思い出して? 小さいころからいつだって僕が力になって解決してきたじゃないか。だから、僕は力になりたいんだよ。何があったか教えて? そのためにも面と向かって話がしたいんだ」


少しの沈黙の後、ドアに耳を当てていなくても聞こえる声でルイは言った。


「わ、分かったから、ドアを開けるから、お、お願いだから私の姿を見ても怖が

らないでほしいの……」

「姿……?」


ドアが開くとそこにはルイが立っていて、僕は彼女の姿に目を疑った。

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