第23話 これは食べられないものですよ

 では冷蔵庫にある内臓、つまりは腸を処理します。

 どうやるにしても一度熱は通すつもりなのですが、その方法をどうしようか少し悩みます。みじん切りにするなり、フードプロセッサーにかけるなりして原形をなくさないといけません。その上でどう処理しましょうか。そうですね、最初考えていた通りにハンバーグのようにしてしまいましょう。


 まずは腸をある程度の細かさまで切ります。というより、粗めのみじん切りにしてしまいましょうか。弾力が結構あるものですから、うまくフードプロセッサーが処理してくれるか分かりませんからね。

 途中で出すのを忘れていた余ったお肉を冷凍庫から出しておきましょう。胴体から取れた背中当たりのお肉です。これで少しは冷凍庫に余裕ができるでしょうか。


 先に腸をフードプロセッサーにかけてしまいます。出来上がったものは、大きめのボウルに袋をかぶせてそこに入れていきましょう。お肉も混ぜるので半分くらい溜まったら、次はお肉の番です。ある程度硬さがあった方がうまく処理してくれるので、冷凍しておいてちょうどよかったです。


 ボールにそれなりに量がたまってきたら、成形してどんどん焼いていきます。食べるわけではないので焦げてしまってもいいでしょう。むしろ焦がすくらいのつもりでやった方が、生焼けの心配をせずに済みます。


 ひき肉にして、混ぜて、成形して、焼いて、冷蔵庫にしまって。これを何度も繰り返していきます。

 相も変わらず忍耐の必要な作業です。むしろそれがいらない作業は今までなかった気もします。


 内臓入りとはいえ、やっぱりお肉が焼ける匂いはいいものです。ちゃんとご飯は食べたんですけど、夜食に食べたいくらいです。まあさすがに人間の排せつ物が接したものなんて食べはしないんですけどね。

 ところで、内臓――ホルモンの方が良いでしょうか――入りのハンバーグってあるんでしょうか。いまいち内臓の良さは分かりませんが、ホルモン焼きなんてものもあるわけですし、あってもおかしくないです。


 できたものは五個ずつ袋に入れて冷蔵庫に戻していきます。

 これを一袋ずつゴミ袋に混ぜていくつもりです。週に二回、一袋ずつ。しかもこれだけでは終わらないのです。いったいどれだけかかるのでしょうか。


 ひき肉全てを処理し終わって出来たのはハンバーグ七袋でした。ということは内臓ハンバーグはひと月以内で捨て終わりますね。今月末には終わります。


 うすうす感付いてはいましたが、これは夏休みまでに捨て終わらないでしょう。ということは夏休み中も冷蔵庫はつけっぱなしにしておかないと。

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