人間界ってめんどくさい(夢のように生きられたら)

 空が綺麗なとき。素敵な虫と出会えそうな日。

 何か起こりそうな日。楽しいとき、不思議な気分のとき。


 パーッとそのまま駆け出したくなる。

 しかしそうもいかないことが多い。


 あーあ、めんどくさい。

 このままずっと走ってゆけたらいいのに。

 どこでどんな景色と出会えるか、どんな町があるか。

 風任せに見に行けたらいいのに。


 日が昇る様、暮れてゆく様、夜の町……

 ただひたすら、何をするでもなく、見ていたい。

 座りたければ座り、進みたければ進み、夢の世界のように歩きたい。

 もちろん飛べるならそれもいい。


 物をただただ眺めたい。お土産屋さんにいるときみたいに。

 手にとって、見て、ブラブラして。

 世界には素敵なものがたくさんあるはずだ。


 何もかも忘れて0になりたい。

 青空の中に飛びこみたい。

 忘れてしまえば、世界のシステムは根底から変わるだろうか。

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