　うちの近所のヒヨドリは気が強い。堂々と木の上に陣取り、人々の生活音が聞こえても人間が姿を現しても、あまり動じない。

　私は何度かヒヨドリの写真を撮った。警戒心がないヒヨドリはよく撮れ、鮮明に写真に写せたときは感動した。

　とはいえ野鳥なので大抵4～5メートルは離れている。

　そんなある日、窓を開けて洗濯物を取り入れていると、ヒヨドリがパタパタッと飛んできて私の2メートルくらい先に止まった。

　私は動きを止め、じっとヒヨドリを見た。ヒヨドリは近くにいる仲間の声に耳を澄ませ、しきりに首を傾げている。ヒヨドリの大きさがよく分かり、インコのような仕草や赤茶色のほっぺに癒された。

　その後ヒヨドリは仲間を追いかけて飛んでいった。

　いつもカメラのズームを通して見ていたヒヨドリの姿を間近で見ることができて感動した。ヒヨドリは可愛らしく、美しい。

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