応援コメント

カメムシ差別」への応援コメント


  • 編集済

     今更ながら、楽しく、そして興味深く読ませていただいております。
     ヒト以外の生き物たちを慈しみ、地球規模の視点からヒト社会の常識を問い直すことは、一般的には実践することも継続することも難しいように思いますが、このエッセイでは生活の一部としてそれが行われているところに、僕としては新鮮味を覚えています。

     ところで、余計なお世話かとは思ったのですが、エッセイのこのエピソードを読んでいて「今度からよく分からない虫に手を出さないようにしよう。あと、差別問題とかを軽々しく批判しないようにしよう。/自分の心にだって差別心はあるのだから……」という部分が気になりました。これが気になるのは僕が大学で政治学・政治哲学を学んだような人間だからで、おそらく他の人はさほど気にしないと思います。しかし、自分の心に差別心があるから差別問題を軽々しく批判すべきではない、というのはおかしな理屈に思えたので、一応報告しておきます。
     差別意識とは人間の心の中にごく自然なものであるかのように根付いているもので、差別に反対する人々は常に「今の社会で『当たり前』とされている常識にはおかしいところがある!」と叫んでいたはずです。差別は世の中にありふれたもので、日常の一部として当然視されて意識されないことさえあります。だからこそ、差別のない世界を模索するためには少しの違和感であっても見落とさずに声を上げることが重要になってきます。「自分も差別に加担しているから差別について偉そうなことは言えない」と黙ってしまっては本末転倒もいいところ、差別に加担し続ける結果にしかならないのではないかと思います。

     もちろん、エッセイの内容を書き直せとか、発言を撤回しろなどと申し上げるつもりはありません。
     ただ、そういう考え方もありうるということについて、頭の片隅にでも置いていただければと思います。

     長文失礼しました。


    <追記>
     すみません、まるで厳しく批判するような書き方をしてしまいましたが、単に僕の書き方がまずいだけで、怒っているとか義憤に駆られたとかそういうのではありません。
     エッセイが思索的なので、つい僕も何か言いたくなっただけです。
     不快感を与えるような書き方をして申し訳ありませんでした。
     月澄狸さんさえ良ければ今後もエッセイを読ませていただきたいと思っています。

    作者からの返信

    あじさいさん

    お久しぶりです。エッセイ集を読んでいただけてとても嬉しいです。いつも応援ありがとうございます。
    私は生き物が好き(?)で、つい生き物にばかり目が行ってしまうため、エッセイでも生き物と人間社会についての話になりがちです。今のところ机上の空論であり、また、自分の言動が自分の理想に追いついていないのですが……(汗)。

    さて、「カメムシ差別」のエピソードへのご意見をいただきありがとうございます。ご意見についてですが、あじさいさんのおっしゃる通りだと思いました。
    自分にも間違いがあるからといって、客観的に見て気づけたことや、感じたことを封じてしまっては、世界は何も変わりません。世界がどんどん戦争に突き進んだときに止められなかったのも、反対意見を出せる人が少なかったからかもしれませんね(歴史に詳しくないので、的外れなことを言っていたらすみません)。
    何事も、気づいたことは意見としてどんどん発信すべきだと思います。もちろん誰かのことを批判すれば自分に返ってくることもあるでしょうし、自分自身が間違った発信をして指摘されることもあるでしょうが、それも合わせて受け止め、前進できる強さを持たないといけないと思います。

    私は弱いのでつい逃げの方向に行ってしまいます。そして線引きが難しくもあります。「◯◯人の肌の色が嫌い」と言うことと「虫の見た目が気持ち悪い」と言うことは私としては同じだと思うのですが、一般的にはなかなかそのような解釈はしません。「今から◯◯人の写真を出しますので、◯◯人が苦手な人はご注意ください」などと書けば大問題ですが、私自身配慮として「今から虫の写真を載せますので苦手な方はご注意ください」と書いたりもします。そして配慮の皮を被ったこのような行為こそ、差別ではないかと時々思ったりもします。

    「虫が苦手」など、ごく一般的な意見は強いので、一方が強い場合は反対側が配慮するべき雰囲気にあり、逆に好きな人が多い犬や猫などの可愛い動物だと、苦手な人に対しての画像・映像的な配慮はさほどされていない気がします。
    ……と、このような話は既にどこかのエピソードで書いた気がしますね……。重複していましたらすみません。

    しかし「人種差別反対」や「戦争反対」「◯◯ハラスメント」など、世界の問題について発信しやすくなってきたのは、差別や集団心理・風潮に立ち向かい、意見を言ってきた人がいるからなのですね。
    私の弱さは「自分がいじめられるのが怖いからいじめを黙認する」ようなものだと改めて思いました。荒波を乗り越えてきた平和の先駆者の方ほどは強くなれそうにないですが、もっとしっかりと意見を持てるようになりたいです。

    あじさいさんに丁寧に意見を書いていただけてすごく嬉しかったです。
    追記でのお心遣いまで、ありがとうございます。厳しい批判・怒っておられるとは感じませんでした。なかなかいただけない貴重なご意見をくださって嬉しく思います。私も意見を素直に、上手に発信できるようになりたいと思いました。
    優柔不断で進展のないエッセイではありますが、この先も読んでくださると喜びます。もちろん、つまらないと感じて読む理由がなくなってきましたら、読むのをやめていただいて構いません。自由に読んでいただけると嬉しいです。

    丁寧なコメントをいただき、本当にありがとうございました(*^-^*)