第12話
私たちは無事に戦線を離脱し、後もう少しで装甲車の置いてあるところに着く……という時だった。
(いやぁ……初前線の任務、上手くいって良かったです。にしても、弾薬庫にスモークを焚きに行く時、真横に敵がいた時はすごく あ、死んだな私 みたいに思ったけど、急に正面入り口の方に行ってくれたおかげで助かりました。……ん? 空に浮いてるのあれ、パラシュートじゃ?)
「ベオウルフさん、上空に敵兵!」
上空⁈ 航空機からパラシュートで降りてきたんだ。
数は10。
私は銃口を上空に向け、発砲。
はい、一人落としましたが……スモークグレネードを落とされたか。
周りの視界が煙幕で覆われた。
……ライフルは使い物にならない。
私はカラドボルグを背負い直し、ナイトメアを構える。
エリも9mm拳銃を構える。
「エリ、背中は任せた」
「了解です」
まず、エリが正面に2、3発発砲。
「一人、やりました!」
どうやらかなり近くに居たらしい。
エリは倒した敵兵士からサブマシンガンを奪い取り、再び発砲。
連続した発砲音がし、大量の薬莢が空に舞う。
後から次々と軽い金属音が鳴り響く。
「3人、ダウン!」
敵兵は自分の武器を撃つまでも無く、エリに倒される。
エリは倒した敵兵のサブマシンガンから次々とマガジンを引き抜きく。
あれ? この子ってこんなに強かったっけ?
私も負けてられない。
目の前に敵兵が現れる。
「お前が……ベオウルフか?」
「そうよ……」
「……お前は、お前だけは殺す!」
そう言うと敵兵はサブマシンガンを構える。
遅い。
ナイトメアの引き金を引く。
その敵兵は倒れた。
正面、2方向から足音がする。
その方向にナイトメアを発砲。
肉が裂けるような音がする。
命中したね。
スモークが晴れた。
敵影は確認できない。
こっちはどうやら終わったようだ。
「エリ、そっちはどう?」
「クリア……です」
終わった……ね。
「近くで銃声がしたので来てみたのですが……終わってしまいましたか」
とルシフェルが現れ、言う。
「ごめんね、あなたの分のスコア、もう無いわよ」
「あらあら……それは残念です」
狙撃手の少女は観測手が欲しい @ss353
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