第11話 忘れられない恋 六

 『でも、曇り空って何か微妙だよな…?

 まあ『初雪』が降るならロマンチックだけど…。

 一応天気予報はちゃんとチェックしたけどな…。』

 和紀は毎日の天気予報もしっかり気にするような、まめな男の子であった。

 そして和紀は一応2人分の傘、大きな傘とカバンに入れた折りたたみ傘1つを用意し、待ち合わせ時間の1時間前からその時計台でスタンバイをする。

 『さすがに、早く来過ぎたかな…?』

もちろん和紀が来た時に理沙の姿はない。

 その後とりあえず雪や雨は降らず、和紀はソワソワしながら理沙を待ち続けた。

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