56th She is Coming.

エレナから通信が入った。

『ご主人、御報告が、、、』


俺は両目をつぶり、すわったまま静かに答えた。

「なんだ?」


エレナは静かに告げた。

きゅうアリスは所定のシミュレーションを終了しました。彼女は自機1000機を撃墜。その後、アリスと完全に分離し、めいとして、、、


 リリス


 を拝命致しました。』


「そうか。分かった。」

俺はそういうと目を開いてスッと立ち上がった。


一息ひといきおくと聞いた。

「その子は今いるのか?」

『はい。』

「では代わってくれ。」

かしこまりました』



『マスター、お初にお目にかかります、リリスです。』

リリスはその姿を現した。しっかりした女剣士のアリスに比べるとリリスはどこかフワッとして可愛げがある少女だった。彼女は会釈した。


「はじめまして、リリス。これからよろしくな。」

『はいマスター。わたし、マスターのねがいを叶えられるようがんばります。』

そういうとまた丁寧に会釈した。そしてスッと消えた。


俺は縁側えんがわに出て外を見た。

真っ暗な空が一面にひろがっていた。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る