34th A Anxiety.

ホテルへと帰る途中、エレドアは神妙な顔つきで言った。

「そんなには期待してなかったけど、このまま先延ばしされると少し危ないわね。」


俺は答えた。

「4機編隊とはいわないが、せめて2機編隊にはしておきたい。アルカディアが本気でエネルギープラントを獲りに来るつもりならこの国の現有戦力では不十分だろう。」

「そうでしょうね。問題はこの国のやる気かしらねぇ。それに、、、」


「それに?」

「貴方の活躍は本国でも話題になっているの。」

「それがどうかしたのか?」

「よく思わない人たちもいるってことよ。」

ねたみかよ」

俺は鼻で笑った。


「私は少し心配だわ。」

「俺なら大丈夫さ。能力のないやつが吠えてるだけだろ。」


エレドアは少しため息をつくと、真剣な眼で俺の顔を見つめて言った。

「とにかく、用心はしてね。」

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