14th A Business Talk.

しばらく工場を見て回った後、応接間に入った。応接間なのに部屋の隅には古びた機械が積み上がっている。社長は奥の椅子にドカッと座ると話を始めた。

「さて、集計だ。メンテナンスと弾薬、消耗品の補充は特に問題ない。いつも通りでいいだろう。お前さんなにか欲しいものはあるか?」

「ロケット弾の新型、後、刀も欲しい。」

俺は先日の戦闘を思い出していた。

「うーん。お前のは元々戦闘用には少し機体サイズが小せぇ。そんならいっそ新しい機体にしねぇか?」

「そこまでの金はない。」

俺は即答した。

「そうだよなぁ。うーん、、、」

社長は頭をポリポリ掻いた。しばらくすると、社長は覗き込むように俺の目を見た。

「そんなに戦闘が増えてんのか?」

「そうだな。この前は戦闘機を切った。」

「戦闘機!!?そりゃおめぇ前線じゃねぇか、、、今後も増えそうなのか?」

「、、、たぶん」

俺は自信なさげに答えた。


社長は決意したように言った。

「しばらく時間をくれ。一週間後に見積もりをだす。新しい刀はたぶんお預けだ。」

「え、、、」

俺は不満そうな顔を向けた。

「検討はする。」

すでに社長は渋い顔になって何事か考え込んでいるようだった。

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