15th A Vagrant Dream.

気づくと一面が真っ暗な闇の中だった

マニピュレータが頭上にある

見上げると

ドロッとした液体が落ちてきて

俺は頭から全身に被った


血だ


たくさんの血だった

俺を成すがままにされて

視界が赤く染まっていくのを感じた


フィオナのような人影が近づいてくる

彼女は近づくと

取り出したタオルで俺にかかった血をぬぐってくれた


なぜ助けてくれるんですか

俺は聞いた

彼女は何も答えない

ただ黙って血を拭い終わると

背中を向けて立ち去っていった


待って、、、

と手を伸ばして声をかけようとしたが声にならなかった



・・・


・・





ハッとして目が覚めた。自分が夢を見ていたのだと気づいた。

辺りはまだ薄暗く、ほのかにがさそうとしていた。


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