3rd Starting Point.
『
それが初めてマリアから直々の依頼を受けた言葉だった。
『HUと私達は平和的な交渉を続けていますが、彼らは近隣の小国家をコントロールしながら私達への包囲を強めています。北東の小国家イスレロのハムート駐屯地を攻撃し、これを破壊してください。』
「攻撃してもいいのか?」
俺は答えた。
『はい。問題ありません。駐屯地の主戦力は出払っておりもぬけの
「分かった。報酬については?」
『十分な額を。機体の修理費並びに経費はこちらが負担します。また、駐屯地破壊のための爆薬もこちらで準備してあります。』
「いいだろう。引き受けよう。」
『ありがとうございます。アルカディアの民を代表して心より御礼申し上げます。どうぞよろしくお願い致します。』
~~~
襲撃は驚くほど簡単だった。空から駐屯地へは急襲し旧型の兵器を一通り撃ち落として指定の爆弾を仕掛けて撤収した。警備が厳重な大国の基地ではないので当たり前かもしれないがこの静けさは異常に思えた。
後日、報酬は十分な額が支払われ御礼の手紙までもが届いた。元々大した命でもないが俺が民を守っていると言われると少し誇らしい気持ちになった。
これが俺とアルカディアの付き合いの始まりだった。
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