第2話 悲鳴
(先輩、どこにいるの? 早くこいつを逮捕して)
美由紀の心のなかのSOSは届かない。ナンバー6は美由紀の蜜口から指を抜くと、彼女のパンティを膝下まで一気にずり下ろした。
「ああっ!」
美由紀の股の間から黒い欲棒が出現した。
あのときの記憶が甦る。
絞殺魔・朽木弁太郎に犯された記憶だ。
太く黒光りした欲棒は美由紀の内部に侵入して膨張し、精を放つ寸前で玲香に助けられたのだ。
その欲棒がいままさに美由紀の剥き出しの股間に向かって
「きゃああああああーーっ!!」
思わず美由紀は悲鳴をあげた。
その肩をだれかが後ろからつかむ。
振り向くと――
「もう、終わったわ」
さえない中年男性をチョークスリーパーした玲香がいた。
こいつが西京線6番車両の男、ナンバー6だろうか?
「大丈夫?」
玲香が缶コーヒーを買ってきてくれた。
引き渡した所轄の警察が「あとは任せてください」というので、玲香と美由紀は近くの公園へいって休むことにしたのだ。
美由紀はまだパニック傷害のような症状を引きずっている。負の記憶が混濁して立ちあがれない。
「少し休めば大丈夫です」
それだけいうのが精一杯だ。
と、そのとき玲香のスマホから着信音が鳴った。
「はい、城戸です。
なんですって!! わかりました、すぐ向かいます!」
「なにかあったんですか?」
スマホをバックにしまった玲香の顔が険しい。
「現れたのよ」
「現れたってだれが?」
「絞殺魔が再び烏ヶ森に!」
つづくっ!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます