「キャァァァ！」

「転生者BARで人殺しが！！」

　転生者が集うとされる、転生者BAR。

　そこに、野次馬と警察の人だかりが出来ていた。

「う……うぅ……。パコパコ慢太郎様ぁ……」

「イキリーマン死ぞ江様ぁ！」

　泣き崩れるそれぞれの女パーティーメンバーたち。

　殺人犯は器用に女メンバー残し、転生者リーダーだけを殺したらしい。

（全員、おっぱいでかいよな……）

　チカチカと周りを照らす、パトカーの赤色回転灯。

　それを横目にショッピングカートを押す工口。

「……」

　カートの上には、気絶した勇者が載っている。

「最近、連続して起きているらしいですよ。転生者殺しぃ」

　カートの下部分には、体育座りしたペドが乗っている。

「転生者殺し？」

「何でも転生者だけを狙って殺している、連続殺人犯がいるそうなんです。殺した後も何も奪わず、物取りの犯行ではないとか」

　ペドはふと、カートの滑車に目を落とし。

「……このショッピングカートは、お願いして借りてきたんですよね？」

「たくさん置いてあったから……」

　回答を濁す工口。

（金持ちの割には手癖が悪すぎますね……。塾のストレスを万引きで解消するタイプでしょうか……）

　考察するペド。

「あ。あそこに昨日の白いワンピースの子供いるわ。あいつを脅して今日は泊めてもらおう」

　遊技場で会った、肌の白い女の子を見つける工口。

（いや、単に性格が悪いだけか……）

　割りかし早く、真理にたどり着くペド。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい