ついに、夢が叶いました。


 ほんとうに、素敵なものでした。


 ずっと喧嘩をしていたあなたと会って、仲直りをしたんです。


 それで、ちょうど今日が付き合って三か月も経つんだって、あなたは覚えてくれていました。 

 それで、ふたりして笑い合いました、涙がでるくらいに。


 それから、手をつなぎました。

 前に、なんども繋いだというのに、まるで初めてのようでした。


 それから……もう覚えていません。


 ですが、もう、いいんです。


 なにもかもが満たされて、なんの後悔もないのです。


 いい夢を、見れました。


 恋は虚構、もしくは夢物語だというのなら、夢物語もまた、虚構であり、現実でありましょう。

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