第13話 宣戦布告

帰りのホームルームが終わった。


「部活頑張ってね!バイバイ」

「坂石さんもね!バイバイ」


坂石さんに頑張ってと言われたら、不思議と何でもできる気がした。

軽い足取りで、集合場所であるグラウンドに向かった。


グラウンドに着くと、先着が多くいた。

さすがは強豪校……

端の方で着替えを済ませ、1年生は固まって先生の話を聞くことになった。


「顧問の武田たけだだ。今日は体験に来てくれてありがとう。知ってる人も多いと思うが、うちは全国でもかなり有名だ。そのため練習もキツいぞ。入部するならそれなりの覚悟をもって来て欲しい。今日はみんなでジョギングをしてもらおう。」


雰囲気はかなり怖い先生なんだが上手くやってけるかな……

そんな事を考えていると後ろから声をかけられた。

同じクラスの相田駿介あいだしゅんすけだ。

こいつとは試合で何度か走ったことがある。

タイムはほとんど同じで、良きライバルだ。


「いや〜 今井と一緒に練習出来るのは楽しみだな!頑張ろうな!」

「そうだな、俺も楽しみだ。改めてよろしく!」


それから40分ほど走った。

俺を知っいる先輩が何人かおり、少しだけだが話すことができた。

先輩たちの雰囲気は明るく、楽しそうにやってけそうだと感じた。


下校時間の15分前になり、部活動体験初日は終了した。

着替え終わり、帰ろうかと言うところで後ろから声をかけられた。

声の主は、相田だった。


「今井、ちょっといいか?」

「ん?どうした?」


誰もいないような物陰に誘導され、驚く事を言われた。


「俺は坂石さんが好きだ。お前仲良いし、キューピットになってくれないか?」


困っている人は必ず助ける。

それが俺の決まり事なのだが、今回はそうもいかない。

だって俺も坂石さんが好きだから……


「すまない相田。俺も坂石さんが好きなんだ。

だからお前に協力することはできない。」


ハッキリ言ったため、少し強かったかなと不安になった。

相田は、ふふっと笑い再び喋り出した。


「やっぱそうだったか。じゃあお前とは陸上でも恋でもライバルってことになるな!どっちが結ばれても恨みっこなしだぜ!じゃあ」


そう言って相田は正門の方に走り始めた。

あいつの人柄的に、ギスギスした感じにはならないだろう……

しかし、こうも堂々と言われるとこっちも黙っちゃいられない。


俺の心はメラメラと燃えていた……





~あとがき~

ここでライバル現れましたね〜

ここからどうなっていくのか、楽しみに待っていてください!

モチベーションが激上げになるので、ハートマーク、応援メッセージよろしくお願いします!

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