第8話 とある提案

今日もいつもどうりの朝を迎え、3人で学校に登校していた。


「坂石さんとだいぶ話せてきたじゃん!いつ告るんだ?」


「はい?」


「はい?じゃないよ〜 前も言ったじゃん!早く仕掛けないと取られちゃうかもね〜って」


「さすがに早すぎるだろ!そこらへんは自分のペースでやらせてくれよ。」


「分かったよ。だが、少しは自信もてよな?少なくとも周りの男子よりは好意を持たれてると思うぞ?」


「そうかな?まあ、頑張ってみるわ」


そこからは、何故か朝ごはんの話で盛り上がり、楽しい時間を過ごした。


教室に入り、昨日と同じように坂石さんに挨拶をする。

不思議と、昨日よりは緊張せずに済んだ。


10分間の朝読書が終わり、朝のホームルームが始まった。


「今日から授業が始まるぞー この前の課題テストの結果から国、数、英の3教科は特進と普通の2つのクラスに別れるからな。後ろに貼ってあるからよく見ておくように。あ、ちなみに上から順に結果がいい人だからなー」


あくびをして、いつも以上に眠そうだから昨日頑張って採点してくれたんだろーな 感謝!


ホームルームが終わると予想どうりにみんなが一斉に後ろに集まった。

今行ってもどうせ見れないし、後でいっか。

と思い、1時間目の準備をした。


人がだいぶ履けたところで、俺と同じように先に準備をしていた坂石さんと一緒に後ろの紙を見に行く。

数学は1番上だったが、英語と国語は特進クラスの下をから3、4番目だった。


坂石さんは、俺と真逆で英語と国語は1番。

数学は特進クラスの下から5番目だった。

2つも学年1位かー素直に尊敬だな!

ちなみに、秋大は全部上から5番目くらいで、

楓は普通クラスの真ん中ら辺だった。


最初の授業だったため、教科書の内容は進めず、1年間の内容などをひたすら聞かされた。


そして、待ちに待ったお昼の時間だ。

正直俺は今日このために眠い授業を頑張ったと言えるだろう!

昨日のように4人で食堂に行き、昼飯を食べながら雑談をした。

どういう流れかは分からんが、いつの間にかテストの話になっていった。


「それにしても坂石さん凄いな!国語と英語、2つとも学年1位とは!春樹は文系苦手なんだから教えて貰えよ〜」


「そんな事ないよ。それを言ったら今井君だって数学で学年1位とってすごいと思うけど。」


「どーも」


「じゃあ七菜美ちゃんと春樹で勉強教え合いっこしたらいいじゃん!お互い得意不得意が真逆なんだからさ!私は秋大に教えてもらお〜」


ん?俺と七菜美さんで教え合いっこ?

脳の情報処理が追いついていないが、そんな事知らないと言わんばかりに、話は進んでいく。


「楓ナイスアイデア!でも俺はまた楓に教えんのかよ〜」


「なに?嫌なの?」


「い、嫌じゃありません!むしろ喜ばしいであります!」


どうやら秋大と楓は2人の世界に入ってしまったようだ……

そんな中、向かいの坂石さんが若干頬を染めながら、上目遣いで


「今日の放課後空いてたら図書室で勉強一緒にしてくれない?」


うん、そんな可愛い顔で言われたらしょうがないよね


「もちろんいいよ!よろしくね!」


坂石さんは嬉しそうにしているからいいのだが、俺はとんでもない約束をしてしまった。


心臓よ、頼むから破裂するなよ……

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