005:暁雨、米を炊く (4)
「おとうさん、ごはん、真っ黒
腹が減ってるのやから、それはガッカリやろう。
ひもじい
「ユミちゃん、
完全に
実を言えば、この子は息子なんかどうか分からへんのです。
そやから、ほんま言うたらユミちゃんは
とは言え、まあ……そういうことは大した問題やあらへん。我が家に
「ごはんのこと、皆には
悪さするのに一回も二回も同じです。
ちょちょいっと
ユミちゃんの教育にはようないのですけど、ここは
可愛いユミちゃんの血となり肉となるはずやった、お米の
米も神の一種やさかいに、火にあたりすぎて
そのためにちょっと
いえ大したもんやありません。ゴニョゴニョっと何かを
ほっかほかの甘い
ええ
まさに命の
「おとうさん、すごいね!」
目を丸くして、
「ユミちゃんにもできる⁉︎」
上の
そやかて、他にきっとユミちゃんにしかないええ所があるわけですしね。
「ごはん出す
違う。そうやない。
ユミちゃんは
ほんまは米が
危ない
そやけど、米も
実を言うたら私はずっと悪い子やったんや。
ユミちゃんの言う通りなのです。
「おにぎり食べたい……」
それは作ったことがあるのです。一度だけやったけど。
あの頃は良かったな。今にして思うと、良かったのやろなと思います。
今もまあ、悪くはあらへんのですけどね。
ユミちゃんと二人で、ひいひい言うておにぎりを作りました。
ユミちゃんはまだ小さいさかいに、
人間、何にせよ
それは人間やめても、あるようです。
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