第50話 再 婚
「アハハハハ」高級フランスレストランの店内を男性の笑い声が響き渡る。店内の客は一様に声の方向に目をやる。
「ちょっとお父さん……」
「いやいや、すまん。しかし
「もう、お父さんたら……」彼女は呆れて溜め息をついた。
「きっと恥ずかしいのよ
「ひなは、おにいたんと会いたかったよ……」ひなは楽しみにしていたようで、悲しそうな顔をした。
「ごめんねひなちゃん。今度はおばさんの家に遊びにおいで。お兄ちゃんもいるから、なんならお泊まりしていったらいいわ」真由美はひなの頭をなでた。
「えー!ホントにいいの!ひな行きたい!」満面の笑みで喜びを表現する。
「もちろんいいわよ!なんなら
「い、いえ、私はちょっと……」自分の母親ではあるが空気を読まない人だなと
「今日、本当は
「俺と真由美さんは再婚しようと思っている」直人は芝居かかった物言いで切り出した。その言葉を聞いた
「うん、解った」
「驚いたり、反対したりしないのか?」直人は目を大きく見開きながら
「なんで驚くのよ。元々夫婦で私は血がつながっているんだから問題ないわ」
「じゃ、じゃあ、ひなはどうなんだ!」直人はひなの気持ちを確認する。
「よく解らないけれど、おばちゃんもおにいたんも大好きだからひなもいいよ」ひなは嬉しそうに叫ぶ。
「ありがとう!ひなちゃん!おばちゃんもひなちゃん大好き!」真由美はひなを抱き締めた。
「そうか、良かった……、あとは
「あの子は大丈夫よ。
「ハックション!おお、誰か
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