第21話 悪 戯
ホテルのロビーの中を
「ちょっと
「そうね、遅いわね」胆試しのペアは15組であった。光達が14番目、
ロビーに残っているのは、
「なにかあったのかしら・・・・・・」
皆が腰掛けるソファーの端に堂島が暗い顔をして落ち込んでいる様子であった。
「堂島くん、部屋に戻っていいよ。後は私達で待っているから」桂川が優しい言葉をかける。
「・・・・・・・」堂島は無言のまま、下を向いたままであった。
「もう、用の無い人はさっさと部屋に戻りなさいよ!」
「なにかあったの?」今度は桂川の優しい声が堂島の心を包み込む。
「う、うわーん」彼は顔を
「な、なんなのよ!一体!」驚きのあまり
「お、俺の・・・・・・・、俺のせいだ・・・・・・・、俺のせいなんだ」堂島は同じ言葉を繰り返す。
「なにを言っているのよ、本当にうっとおしい」
「堂島君、言いたいことがあるなら言ってみて」桂川の言葉が輪をかけて優しく聞こえる。
「俺、
「あーん!今、何って言った?もう一度言ってみろ!」
「ちょっと、
「だって、だって・・・・・・、みんな
「あんた達が、くじ引きなんてやろうって言うからこんなことになるのよ!」
「ちょっと、
よ」桂川が諭すように言う。しかし
「お、俺が探しに行くよ」堂島はソファーから立ち上がり飛び出そうとする。
「駄目よ、そんな事をしては、堂島君も帰って来れなくなったら困るわ。ひとまず、皆は部屋に戻って、
その後を、
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