355球目 夢を描いた紙ヒコーキは切ない
2死1・3塁で5番の
「しまっていこー!」
俺がセンターの方を向いて、内外野に声をかければ、力強い返事がする。打たれても大丈夫だ、うん。
初球は外のスライダー。
「ウップス!」
何と、
またまたまたまた1点を入れられてしまった。
「ソーリー、ソーリー、ミスター・ミズミヤ」
「ユードントハブウォーリー。次を抑えようぜ」
やはり、俺が塁に出るしかない。
「ボールフォア!」
「よっし!!」
続くバッターは
「クソ―。遅すぎるんやぁー」
「エアプレインチェンジ!」
キャッチャーの
「ア、アウト」
何というキャッチャー向きな超能力だ……。
(続く)
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