315球目 暗号で伝えるしかない
あー、俺のバカ! 何で
ニセ宮は打たせる作戦をやめて、自滅行為を繰り返す。
4番の
続く
「しっかりしろー、
「頑張ってぇ!」
皆の応援はありがたいが、この体では応えることが出来ない、早く
「フェア!」
「7番キャッチャー
どうやら、兵庫連合の中で、俺と
ニセ宮は
次の
ここは、
さっきと同じように左打席に入り、
「
1塁ランナーの
「よっしゃあ! 打つわ!」
下手な関西弁を発した俺を、ニセ宮がマウンドからせせら笑って見おろす。へなちょこストレートをど真ん中へ投げてきた。
「ストライク!」
「えっ? 入った?」
俺は大げさに目を開けて、
2球目はスローボール。俺はストレートを待っていたつもりで、早めに振りにいった。
「ストライ!」
「クソ―! 次は打つやし!」
俺はそう言ってから、打席の土をスパイクでならす。「土がしっくりこんわ」と言いながら、丁寧丁寧に。ある程度ならしてから、バットを構えた。
「打てる、打てる、打てる!」
3球目はハーフスピードのスライダーがきた。俺は肩を少し震わせて、見送った。
「ストラックアウト!」
「あーん、悔しい!」
俺は天を仰いで叫び、ベンチへ戻る。果たして、
(続く)
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