288球目 人の魂に質量があるかもしれない
小さい頃の
彼女にちょっかいをかけた男子が骨折したり、悪口を吐いた女子がインフルエンザにかかったりと、不幸なことが立て続けに起こった。そのため、誰も彼女に近寄らないようになったのだ。
応接間で、尺村は頭を下げたまま、ずっと正座をしている。戸が開くと、カラスの口ばしがついた坊主頭の少年が、ニヤニヤしながら入ってくる。
「おっ、お客様カー。今日はどんなご用で?」
「ちっ、近寄らないで」
「んー? んー?」
「近寄らないでと言ってるでしょ!」
彼女が赤い瞳を大きくして怒鳴れば、
「何やっとんのや、お前?」
廊下を歩いていた
「ハハハ。めっちゃ強い女の子来たでー」
「ごめんなさい、ごめんなさい。私は生きていたらいけないんです」
「ふーむ。どうやら、君の瞳は、無意識のうちに気に入らない相手を呪ってしまうらしい」
「そうなんですか。じゃあ、この目をつぶします!」
彼女が鉛筆を出して、左目を差そうとしたので、烏丸が彼女の腕をわしづかみして止めた。
「はっ、離して下さい!」
「バカなことするんやない! 力をコントロールすれば、君の力は大いに役立つんや!」
その後、1か月かけて、
こうして、
(続く)
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