273球目 幽霊はめったに出てこない
昨夜、トイレで倒れた
俺は妖怪退治マンの
「ここを3回ノックしたら、中から音がしたと?」
「はい。とても激しかったです」
「
「さっきから寒気がするよ。早く出よう」
「何を言うとる。悪霊が出てきたら、ガツンと殴ったるんや!」
熱い拳を振り回す
「むむっ。これは女の髪」
「何で、これが女性の髪とわかるんですか?」
「この髪から、異様にでかい女のオーラが残っててなぁ。うーん、今から出してみよか」
「こっ、これは……」
天井に頭をぶつけそうなほど高い身長の女性が現れた。麦わら帽子をかぶり、長い前髪で目が隠れている。
「間違いない。こいつが、
「こんにゃろー! 殴ったるー!」
「これは、ここに残った霊気を実体化しただけやから、同じ幽体でも殴れへんで」
「クソ―。今度会ったら、半殺しにしたる」
「ねぇ。早く出ようよー」
夜中にこんなバカでかい女性の霊を見たら、そりゃ気絶するよな。俺も目撃しなくて良かった。
「それにしても、なーんか、この女、見覚えあるなぁ」
(続く)
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