214球目 天狗は顔を見せない
ショートゴロで万事休す。ところが、急に突風が吹いて、打球がショートからセカンドの打球に変わった。
「あれれー?」
「何ぃ!?」
「セーフ!」
「よっしゃあ! 俺様の好走塁が利いたでぇ!」
「ラッキーでしたフガ。急に風が吹ぐなんで」
「いや、ラッキーじゃないガァ。親父が天狗風を起こしたガァ」
「観客の妨害で無効プレイになるんじゃフガ」
「なぁに。相手が試合前に肥満化牛乳飲ませてきたんだがら、こっちもセコい手使わなアガァン」
※※※
2回表の
「モウ1点ほしいね❤ モウ1点❤」
「この回はオレに回るから、1点取れるわ」
「いいや。
「ほーう? ほんなら、自分1人の力で1点取れんかったら、学食のオムライスおごってや」
「ああ、もちろん。そん代わり、俺1人で点取ったら、俺の目ん前で
「ば、
二の句が次げない
自分1人で点を取る=ホームランだが、彼は156㎝53㎏で、とうてい長打が狙えるバッターではない。
「メェへへへへ。悪魔の化身の力、見せつけたるで」
(続く)
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